今日は教学IRスタッフと名城大学への訪問調査のため,一路名古屋へ。
うちの教学IRでは,各種調査の結果を学生個人に返す仕組みとして,学生フィードバックシステムを導入しています。単に考動力コンピテンシーの獲得度の個人内変化や当該学部との比較が出来るということだけでなく,どうすればその力を身につけることが出来るのかといった情報をアドバイスコメントという形で提示する仕組みもあります。
ただ,この中身がふんわりしたものだったので,今年度,全学が提供する準正課プログラムを全学部署および各学部から収集し,コンピテンシーに紐づけつつ一覧化するということを行いました。
こうした準正課の取組は各部署が色々考えながら実施しているのですが,「せっかく良いものをやっていても学生が来てくれない!」という声をあちこちから聞きます。学生からは「大学から色んなものが来すぎていて対応しきれない。どれに出れば良いかわからない」といった声を聞きます。
結局,部署縦割りであれこれやろうとしても学生の実情に合っていなかったり,そもそも目に止まっていなかったり,見ようと思っても情報過多で見る気も失せてしまったりといった現状があると思います。それぞれの部署は一生懸命やっているのは分かるんですけど,受け手である学生の状況を考えると,根本的にアプローチを変える必要があると思います。
その解決方法の1つが情報の集約・整理・構造化・可視化です。でも,誰もそれをやりたがらない。総論としては「イイね!」ってなっても,「じゃあそれ誰がやるの?」で止まってしまう。こんなのばっかりです。
せっかく,今回,学生フィードバックシステムの充実といった目的で集約したわけですが,こうした一覧が出来たことは大学にとって大きな成果だと思っています。正課教育での違いはなかなか見えにくいところもありますが,準正課は大学それぞれの特色が現れるところでもあり,インナーブランディングという観点からも意味のあるものだと感じています。
そうしたこともあり,この取組をより多角的に大学の力へと昇華するにはどうしたらいいかということを話し合っている過程で,名城大学の取組を知り,今回の訪問に至った次第です。
具体的には,「Campus Fire Map」と呼ばれるもので,正課外活動を可視化したポータルサイトになります。
とても素敵で,学生にとって親しみやすい魅せ方になっています。本学でもこんな風に出来たら良いなと思って,担当職員(渉外部広報課長,総合企画課長等)にヒアリングに伺いました。
色々な偶然が重なって…といったことを何度もおっしゃっていましたが,キャリアやアドミッションの現場に携わっていた経験を踏まえて,課長クラスの方々が喧々諤々やりながら創っていくプロセスを伺い,「なるほど!」の連続でした。技術的にはいくらでも作れるわけですが,それが出来ていくプロセスやその背後にある想い,そこがしっかり入らないと,美しくても中身スカスカ,数年後には誰も触っておらず放置状態,みたいになってしまう。大学改革の真髄を見た気がします。
ヒアリング前には,スタッフがリサーチしたお店(大学前の「洋食工房パセリ」)でランチ。なかなか美味でした。僕は少食なのでこれでもかなり少なめですが,みんなはめっちゃ食べてました。
最後に,大学前でパシャリ。今回ご対応いただいたみなさんは,先月のうちのフォーラムにも来てくださっていたりして,今後とも情報交換しましょう!とお別れしました。お忙しいところ,ご対応いただき,ありがとうございました!