昨日のブログでも報告しましたが、今週は春学期の授業も第14週目ということで、アウトプット(成果発表会)が続きます。
水曜には初年次教育科目「プロジェクト学習1(学生生活をデザインする)」の成果発表会がありました。
授業全体の3分の2は、AL型講義+演習ベースで展開して、残り3分の1は、希望テーマでグルーピングしての探究活動。各グループでは、友人関係やキャリア、課外活動や学びに関するテーマを設定して、調査活動を行い、その成果をスライドにまとめて発表します。ルーブリックは探究活動が始まる前に提示し、発表会では他のグループ、自分のグループそれぞれ評価してもらいます。今回、フィードバックをしやすいよう、ルーブリックのチェックは紙で、各グループの発表へのコメントはICTで書いてもらうようにしました。
学部の違う学生たちとスケジュールを合わせるのに苦労しつつも、クラウド型のOfficeツールを使ったり、Googleフォーム、LINEのグループ通話やZoomを活用したりしながら準備を進めます。
入学してほんの3ヶ月、週に1回の授業だけど、学生たちの成長を肌で感じることが出来ます。みんな、おつかれさま。
この全学展開している初年次・PBL科目は私がオーガナイズしていることもあり、毎学期のこのタイミングで、合同発表会を実施しています。半期に20クラス以上提供している当該科目を受講している学生たちが、クラスを超えて互いの成果を発表・共有する取り組みです。私が着任してからは、ずっとオンラインでやっていましたが、今年は対面でトライしました。発表数は少なかったものの、他クラスでの取り組みを知れて良かったです。
学生たちにはもっともっとアウトプットの機会が必要だと感じています。大学の授業はどうしてもインプットに偏りがちで、「インプットもないのに、アウトプットに意味はない」といった論調も根強く、コロナ禍を抜きにしても、そうした機会が少なすぎると思っています。適度なインプットと長短を組み合わせたアウトプット、それらを効果的にするための振り返りとフィードバック、これらの要素をしっかりデザイン・実践していけば、学生は学びに傾倒し、着実に成長します。
また、こうした大きなアウトプットは基本的に第14回目に行います。第15回目は、探究活動に対するフィードバックを行うとともに、授業全体や自身の学びの過程を振り返り、自分の中で統合化する大事な時間にしています。ここがないとやりっ放しになってしまい、効果の持続性が弱くなってしまいます。
こちらも周到な準備で臨み、みんなが混線しないよう、しっかりとシミュレーションして、タイムマネジメントして、アウトプットの機会が個々人のより深い学びと成長に繋げていく。これが私が教員として行う教育において最も重要な営みだと考えています。
アウトプットは大事というのが結論ですが、ただ発表させる、ただ書かせるというのでは効果は薄く、また、ただインプットを増やすというだけでなく、良質なアウトプットになるための仕込みや仕掛けなどの入念な準備が不可欠になります。
私自身、まだまだ改善点はありますが、一つ一つの授業に真摯に取り組み、一人一人の学生としっかり向き合いながら、授業ごとに進化していきたいと思います。