人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

大学評価者セミナーを終えて

今日は午後からほぼほぼ4時間に亘って、大学基準協会が主催する大学評価者セミナーでした。大学評価の担当委員は受講が義務づけられており、僕は4年目4回目となります。

 

このセミナーを受けると、今年度の評価業務がいよいよ始まるなーという感じです。評価を受ける側はもちろん大変ですが、評価者側もこれから半年以上かけて評価業務に臨むことになります。

 

f:id:tsuyomickey:20240420182456j:image

 

他方で、こうした機会に最新の動向や状況を押さえることが出来るので、それはそれで勉強になります。もちろん、自大学も評価を受ける立場なので、どこがポイントになるのかをいち早く知ることが出来るので、本務校に活かすことも可能です。

 

早速、セミナー中に大学執行部や評価関連部署に対して、次年度(第4期1巡目)の受審に向けて、より緊張感を持って臨む必要がある、とメールしたりしていました。ワークショップやその解説を通じて、うーんそこまで見るのか、と僕でさえ厳しいなぁと唸る部分も結構あります。

 

一言で言えば、形だけ作ってもダメ、ということです。

 

今回のメインの素材が内部質保証だったということもありますが、委員会作って、規定作って、組織体制図作って、それっぽい矢印引いて、PDCAっぽくしてるだけではあかんということ。全学と学部・研究科等とが役割分担しながら、持続的に課題を把握し、改善へと結びつけるような動きが取れているか、それが学生の学びの質向上(DPの達成)へと繋がっているか(=機能しているか)が問われるということ。

 

もちろん、こうした話自体は随分前から言われているわけですが、評価者の目も肥えてきて、やっている大学も増えてきているので、より厳しくなってきているなという感じ。それなりに見栄えの良い評価書を作ることは出来るかもしれないけど、中身が無ければ結構気づかれますね。追加質問や根拠資料、現場の教職員や学生へのヒアリングなどで掘り出します。

 

一部の関係者だけが頑張って(取り繕って)どうにかなるステージにはないので、どうやってみなで一定の緊張感を持ちつつ本質的な議論を行い、質保証文化を醸成していけるか。逆に言えば、色んな大学を見てきて、ちゃんとやっている大学は日頃大学評価を意識していなくても、その時になれば問題なく対応出来るし、そうじゃない大学は評価のための改革をやるので中身がないことがバレてしまう。本来あるべき大学評価の形に近づこうとしているのかなとも思います。

 

なかなか大変な道程ですが、何より学生のためにもこうした機会を大事に踏ん張っていきたいなと思います。