人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

2021年の振り返り~番外編~

振り返りその3で終わりにしようと思っていたのですが、書き損ねてしまったことがあるので、番外編として追加します。

 

それは、2021年の2月に日本アカデミック・アドバイジング協会 JAAAを設立したことです。僕はこの発起人の1人として、協会の設立に携わったとともに、初代の副会長を拝命することになりました。

 

僕自身は、直接このアドバイジングを専門に研究・実務に携わっているわけではないのですが、協会が想定するアドバイジングには、狭義の学業的な営みだけではなく、正課内外の様々な営みが含まれていて、より広い意味で学生の成功(Student Success)の実現に寄与することが目指されています。

 

その意味では、僕が教育・研究において重視している関与(Student Engagement)とも親和性が高く、学生に対する深い理解や多様性への配慮など、学生の特徴や特性が中核に据えられていて、むしろ最も近い分野ではないかと感じています。

 

2021年3月に設立大会を開催して以降、5月に1回目のサロン、8月に第1回年次大会、11月に2回目のサロンを開催するなど、役員のみんなと相談しながら進めてきました。まだまだよちよち歩きな状態ですが、会員数も徐々に増えてきました。(ご興味がありましたらぜひ!)

 

協会では、会員相互の情報交換や、ケーススタディをはじめとする実践的な内容を重視しています。理想論や重厚な実践、唯一解を提示するというより、日頃感じている疑問や悩みを共有し、それぞれの置かれている状況や文脈を踏まえながら、納得解を見出していく、そんな場作りを意識しています。今のところ全てのプログラムがオンラインですが、出来るだけリラックスして暖かい雰囲気になるようにも心がけています。

 

粛々と議題をこなしていく無機質な理事会等も多いですが(規模が大きくなると仕方ない部分もありますが)、協会の役員会はお互いの労を労いあったり、互いの大学の情報を共有したり、時にしっかり議論したりしながら、進めていて、とても居心地が良いです。

 

アドバイジングに関わる専門家と称する方々のアメリカ信仰は結構強くて、もちろんそこでの議論は参照しながらも、日本の高等教育の文脈に即したアカデミック・アドバイジングを展開していきたいと思います。

 

2022年は、さらに飛躍の1年にしたいです。