今日の午後は大学教育学会の理事会でした。5つの学協会の役員をやっていることもあり,しょっちゅう平日の夜や土日が理事会等で埋まるのですが,ここのところ長時間になることが多いです。今日もほぼ4時間ノンストップでした。詳しくは書けませんが,シリアスな案件が多くなっていてなかなか大変ですね。
さて,科研プロジェクトの書籍が刊行されたのでご紹介したいと思います。
鳥居先生@立命館大学が代表を務める科研費の基盤(B)「大学の質保証を支える教育プログラムの評価と改善の好循環システムに関する研究」の成果物として,以下の書籍が刊行されました。
鳥居朋子編『大学の質保証における教育プログラムの評価と改善ーIR機能を活用した好循環づくりのティップス』東北大学出版会
学部レベルの教学マネジメントに係るティップス作成を目標に,全国の学部長調査と,調査結果から抽出した学部長等に対するヒアリングや実地調査とを実施し,それらの結果を書籍にまとめた形になります。
この間携わってきた印象として,大学全学レベルで行われている質保証や教学マネジメントと,学部レベルのそれとは随分異なるなという感じです。認証評価や各種シンポジウムなどで見えてくる全学レベルで発信される取組は実質的なものになっているかどうかはさておき,それなりに華々しく見えたりする部分もあります。一方,学部レベルとなるとなかなかどこも苦戦しながらやっているなと感じます。そうした中から参考となりうる事例をティップスの中に織り込んで紹介する形となっているので,多くの学部等のマネジメントに携わる方々にとって参考になるのではないかと思います。
僕は研究分担者として「第6章 指針4:データの分析・評価」を執筆させてもらいましたが,この章は特に事例が少なく,執筆に悩みました。が,これまで僕が様々な形で見聞・収集・調査研究してきた学習成果の分析周りの取組等をぎゅっとまとめているので,自分で言うのも何ですがお役に立つのではないかと思っています。
2025年度から認証評価の第4サイクルが始まるタイミングですので,ぜひご活用いただければ幸いです。