人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

2021年の振り返り〜その2〜

今年の仕事初めは明日からということで,少しゆっくり出来ています。年末年始で原稿を4本ほど書きましたが,それ以外はゆっくり過ごせました。

 

振り返りその1では,コロナ禍に関連した話題を中心に振り返りましたが,それ以外にも文部科学省日本学術振興会大学基準協会などの仕事もコンスタントに入っていたり,複数の学会の理事等の仕事もあったり,ベネッセ総合教育研究所の大学生調査や親子パネル調査に係るプロジェクトなんかもバタバタと入ってきたり,これまで通り東山中学・高等学校の教育顧問の仕事もあったりと,外のお仕事やプロジェクトも盛りだくさんな1年でした。

 

加えて,2021年の学外の講演・研修は22件でした(全てオンライン開催でした)。大体月2回くらいになるように調整しながら入れているので大体コロナ禍以前と同じくらいになりました。中には,その1で取り上げた中教審や私大連も含め,朝日ネットやBlackboardなど企業主催の講演,医学教育指導者フォーラムや大阪と京都の大学コンソーシアムなど,個別の学校ではないところでの講演も色々とありました。堺市教育委員会主催の研修では,初めて小学校の先生(プラス中学校の先生)を対象とした研修を実施し,いつも以上に緊張したのを覚えています。僕のメインターゲットは高等教育ではありますが,子どもの学びと成長・発達に必要な学校教育・支援は,高等教育だけで成立するものではなく,それ以前の段階との連続性の中で一貫性を持って捉えていかなければならないと考えています。理想を言えば,幼稚園から大学まで全ての段階に何らかの形で関わっていきたいと常々考えています。

 

高等教育に戻すと,2020年はコロナ禍での遠隔授業に焦点化したオーダーが多かったのですが,2021年はそれ以外の教学マネジメントや教学IR,内部質保証といったコロナ禍以前から文教政策の中心に据えられ,各大学で取り組まれていた内容に関するオーダーが多かった印象です。認証評価は待ったなしですし,コロナ対応に追われつつも通常運転に戻していかないといけないという意識の表れかと思います。

 

今回のコロナ禍での対応とそこから得た教育・学生支援におけるオンラインの活用(with大学DX)と教学マネジメントの機能強化を効果的に組み合わせて新たな価値を創造するという難題にしっかりと向き合い,適切なリーダーシップのもとで進むべき方向性を導き出し,舵を切っていけるか,ここで5年後10年後の大学の明暗がはっきりと分かれてくるだろうと強く感じています。

 

僕自身は,一人ひとりの学生と向き合うレベルから,大学全体ひいては文教政策全体のレベルまで,かつ,初等・中等教育をも射程に入れながら,これからの高等教育のあるべきカタチについて研究・開発・支援・実践を進めていきたいと思います。

 

オンラインばかりで議論する機会が減っているので,今年こそはそういう時間も取れると良いなと思います。

 

(大学でのお仕事の振り返りはその3にて・・・)