人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

卒業おめでとうございます

今日は本学の卒業式でした。学部とは異なる組織に属していて、ゼミとかもないので、直接的には関係のないイベントなのですが。どちらかと言うと、卒業時調査の統括部署なので、各学部会場でしっかりと説明・実施がなされているかが気になるところです。

 

とは言え、2022年度から始めた関大生のための学びと成長加速プラットフォームのユニット活動が強いて言えばゼミのような位置づけになっています。単位にもならないし、卒業要件とも全く関わらないし、無償だし、誰がやるねん!?っていう活動なのですが。

 

それで、昨年度は「MOCA」の学生たちが尋ねてくれて、今年度は「つよしずし」の学生たちが尋ねてくれるというので、研究室で待機。

 

卒業式の前にも一度体育館前に呼び出されて(笑)、メンバー数名と写真撮影。全員で集まりたいからということで、式の後にも僕の研究室に集合してパシャリ。からのあすかの庭に出て、みんなでパシャリ。

 

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お菓子やお手紙もいただいて、とても嬉しかったです。学部や専攻も違う学生たちが、こうして追いコンもやって卒業式にも集まって、これからも絶対会うよねって言い合える関係性が出来たことが何より嬉しいです。学生たち自身もここまでの関係性になるとは思っていなかったと話しています。

 

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また、先週の追いコンでは、4人の学生に学生生活で1番成長したのは?って聞いたら、つよしずしの活動とソーシャル・アントレプレナーシップPGと答えました。どちらも僕が直接関わったものだったので、こうした成長の機会を提供出来たことも本当に良かったです。

 

他にも、留学やインターンシップ、バイトにゼミなどたくさんあるのに何故?って聞いたら、ある学生は「これらの活動はある程度予想出来るんです。留学行ったらこんな経験が出来て、こんな力が身に付くだろうなって。でも、つよしずしでの活動(八尾市プロジェクト)は本当に予想が付かなくて。自分たちで数ヶ月話し合って進めていた活動が途中で先方から無理だと崩されてしまって。これが社会かと。でも、だからやり遂げた時の喜びは大きかったし、一緒にやって来たメンバーと深い関係になれたんです。スムーズに進んでいたら、ここまで自分にとって大きくなっていなかったかもしれないし、メンバーともここまでの関係になっていなかったかもしれません」といったことを語ってくれました。

 

これは本当に大学における学びと成長の本質やなと思います。コスパやタイパと言われますが、この一見無駄とも思える経験が学生たちを大きく成長させ、強い関係性を築くことへと繋がったのです。僭越ですが、そうした機会を提供し、安心してプロジェクトに取り組めるよう環境づくり(口を出しすぎず信じて待つ)をしてきた僕の存在もかなり大きかったようです。その意味では、教員と学生が互いに信頼し会えることが何より学生の学びと成長には不可欠ということだと思っています。

 

かねてより教育において最も重要なキーワードは「信頼」だと考えています。研究者からはバカにされそうですが、これより大事なものがあるなら教えて欲しいです。

 

今回卒業する2020年度入学生は、コロナ禍の一番厳しいタイミングで入学してきた学生たちです。高校の卒業式も大学の入学式もなく、オンライン授業をひたすら受ける日々。部活やサークル、アルバイトや行事ごとも自粛せざるを得ない状況。満足度調査等でもこの学年は特に低い状況が続いていました。それだけに僕としてもとても思い入れのある学年でした。

 

改めて、みんなのこれからの更なる成長と幸福を心より願っています。

 

また、この度、卒業を迎えられた全てのみなさま、卒業おめでとうございます。