人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

授業開始

今日は新学期最初の授業でした。以前書いた社会学部の専門科目「心理学特殊講義2」でした。

 

履修登録者108名ということで、ドキドキと不安がかなりありました。教室に入ると、なるほどなーという感じでしたが、話し始めると感度は悪くない印象。だけど、どうしても楽単志向の強い学生はいる空気もあるので、今日のイントロダクションはいつもより熱量上げて話しました。

 

どんな授業にしたいのか。学生と一緒に創っていきたいこと、そのためには自分も頑張るけど、みんなにも主体的に関与してもらいたいし、大人として振る舞って欲しいということ。楽しいけど楽ではないこと。あくまで主体性を重んじたいから、いたずらに管理を厳しくしたくないこと。みんなが受けてきたこれまでの従来型教育の課題や、社会に出てからのこと。聞いて覚えてテストで再生して忘れてしまう勉強ではなく、自分の頭で考え心で感じたことを表現して成長へと繋げる学びを体感して欲しいこと、などなど。

 

多くの学生が真剣に聞いてくれていたと思います。これらについて話した後、異存のある学生、納得のいかない学生については、お互いにとってメリットがないので、ここで退出してもらって構いませんと伝えました。なかなかシーンとした状態で出るのは厳しかったか、「ではこれからアイスブレイクをやるのでみんな立って下さい」と促して、ザワザワしたタイミングで7~8名は出ていったかな。

 

元々、教室に来ていなかった学生がおそらく20名ほどいて、さらに退出した学生を除いて、後半は80名となりました。とても良い雰囲気になりました。

 

授業が終わってから早速学生が来て、「私は本当に内容に惹かれて受講したので、このような対応を取ってくれてありがたい」といったことを言ってくれました。

 

僕は基本的に学生のことを信じていますが、残念ながら授業の受講姿勢という点では現実的な考えも持っています。基本的に楽単志向の原因の大部分はそれまでの教育(大人)にあると思っているので、ある程度は受け入れますが、それでもどうしてもやる気がない学生たちは一定数存在するし、そのためにかなりのエネルギーを奪われるので、今回はそこを早々に切り離させてもらったことになります。

 

何分学生数が多いと何をするにも時間がかかるので、最大の課題は効率化。かといって、僕のポリシーとしてLAやSAはあまり使いたくない。大半の先生方はそうした補助なしで授業をしているので、その中でどれだけのことが出来るかの挑戦をしてこそFD担当者かなと勝手に思っています。

 

この授業を通して色々考えて試行錯誤して、学生にも助けてもらいながら、自らの授業ファシリテーション技量を高めていきたいと思います。