人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

2つのアントレ人材育成プログラムにコミット

今年度に入って,2つのアントレプレナーシップ人材育成プログラムにコミットすることとなりました。

 

1.関西大学ソーシャル・アントレプレナーシッププログラム(SEJumCo)

1つは,本学の地域連携センターが主導して提供する新しいプログラムです。当センターの1人の若手職員の熱い想いから出発しました。この職員さんとは当方が担当している「サービスラーニング」科目や,学生ユニット「つよしずし」などで1年以上前から色々情報交換してきていました。年度の変わり目に,「先生,三菱みらい育成財団にソーシャル・アントレプログラムで出したいんですけど,力貸してくれませんか!」と。二つ返事で「やりましょう!」と。

 

その職員さんと地域連携センター長の横山先生@商学部とを中心に申請書を取りまとめ,新プロジェクトが始まることに。今回のプログラムには,一般社団法人カンデ一般社団法人Work Design LabIKIGAI Works株式会社の3つの企業が参画しています。夏頃からプログラムを開始する計画なので,採択結果(6月末)を待ってからでは到底間に合わないので,4月中旬にはキックオフミーティングを行い,それ以降,Slackを使ってプログラムの検討やWebサイトなど広報・周知の準備を進めてきました。頼もしいメンバーで,みんなで「採択されなくてもやりましょう!」という気持ちで準備してきました。

 

アメンバーでのキックオフミーティング

結果,無事に採択通知(カテゴリー4「21世紀型教養教育プログラム」)が届き,事業期間最長の3年間の支援を得ることが出来ました。そして,Webサイトもローンチして,今週月曜(6/26)から募集開始しました。募集内容の詳細は以下のサイトをご覧ください。

 

採択結果 | 一般財団法人 三菱みらい育成財団

関西大学ソーシャル・アントレプレナーシップ プログラム

 

僕は,特にIKIGAIマイプロジェクト(内的世界の深耕)とプログラム全体の効果検証を担当します。また,両プログラムを繋ぐ場作り等を検討する企画実行委員会のリーダーを務めることになります。

 

アントレというと「起業」というイメージが強いですが,当該プログラムが推進するソーシャル・アントレプレナーシップは必ずしも「起業」を目指すものではなく,失敗を恐れず挑戦するマインドセットや社会参画意識を醸成するといったところに主眼を置いています。僕が参画を決めたのもそこにあります。起業家養成なら僕のテリトリー外だし,関大でも他にプログラム(HACK-Academyとか)がありますし。

 

僕自身,ずっと大学教職員(や中高教員)を相手に仕事をしてきていて,もちろんそれはメインワークであることは変わりないのですが,なんというか,学校という閉じた空間の外に出て,やる気のある社会人と繋がったり,そこに意欲のある学生を巻き込んで一緒に新しい時代・社会を創っていくことにエネルギーを注いだ方が楽しいし,生産的じゃないかと感じるようになってきています。そういう意識の変化もあって,今回のプログラムにジョインしました。

 

現在,参加学生募集中ですので,ぜひ興味のありそうな関大生がいたらお声がけいただければ幸いです。

 

2.文部科学省全国アントレプレナーシップ人材育成プログラム

と,そんなことを進めている中で,もう1つアントレに関するお仕事が舞い込んできます。これは,文部科学省が進めている令和4年度科学技術人材養成等委託事業「全国アントレプレナーシップ人材育成プログラム」(〜令和8年度)になります。

 

全国アントレプレナーシップ人材育成プログラム

 

有限責任監査法人トーマツが受託し,運営している全国的なアントレプログラムですが,僕は当該プログラムの「教育効果の測定指標具体化ワーキンググループ」の委員を務めることとなりました。

 

このプログラムも,先と同様,起業家を排出する(いわゆるスタートアップ系)というより,その土壌を耕すことを主眼に置いています。メインターゲットは大学生ですが,現在,アントレ教育は初等中等教育でも重視されていて,総じて社会参画への意識を高め,社会課題の解決という問題への関心意欲を高め,そのために必要な資質能力を育む必要性(危機感)が背景にあるのだと理解します。

 

 

こんな感じで,今まで直接的には関わってきたことのないテーマに携わることになりましたが,楽しみながらやれればと思います。当該プログラムの実践事例や効果検証については,学会等でも発表していければと考えています。こうしたテーマに関心のある方がおられましたら,ぜひ交流・意見交換等させてもらえれば嬉しいです。