人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

コロナ禍から日常へと移行する現在,なぜ仕事が増え続けるのか

みなさん,今現在,仕事の量ってどうですかね?

 

私的にはなんというかどんどんどんどん仕事が増え続けていて,首が回らなくなってきています。

 

身の危険を感じているので,何とかしないといけないのですが,コロナ禍でリモートなど便利になったのに,なんでこんな状況になってしまっているのか,少し整理してみようと思います。これをやったところで何になるわけでもありませんが,

 

まずは,コロナ以前とコロナ禍,日常に戻りつつある現在の3地点に分けて,仕事の物量を図にしてみました。

 

 

本当に単純なイメージ図なのですが,①のコロナ以前の対面での仕事の物量を100とします。それが②のコロナ禍に入り,全面リモートワークへと切り替わりました。そのことで,移動等の時間的・物理的コストが一気に下げられ,1.5倍程度の物量をこなすことが出来るようになりました。特に,コロナ以前の対面オンリーの時代では,丸1日・2日かかってそれだけで終わってしまうような大きなコストを伴う学外出張(研修や講演,シンポジウムや研究会,理事会や研究打合せ,外部委員会等)の仕事を,通常の仕事の中に組み込むことが出来るようになりました。これは素晴らしいことです。本当に素晴らしいです。

 

では,今現在はどうでしょうか。依然コロナ禍とは言え,日常へと戻りつつある現在は,本務校の仕事はほぼ100%対面です。つまり,コロナ依然と同程度の物量の仕事が戻ってきました(感染対策にも気を配らないといけない分,より負担感は大きい)。しかし,学外の仕事はと言うと,依然としてオンラインを活用するという流れが続いています。①から②にかけて1.5倍に膨れ上がった物量から対面分を引いても,明らかに以前よりボリュームが大きくなっています。ただでさえ,対面での仕事でも十分ボリューミーなので,どこでその時間を取るのかというと,結局,平日の夜とか土日になります。特に平日なんかは,対面ならありえなかったものの,オンラインなら,日中は時間調整ができないので「20時からにしましょうか」「土曜の午前中にしましょうか」と簡単に入ってきます。すると,現在は,コロナ以前の対面100に,学外の仕事が一般的な業務時間外にどんどん入ってきて,結果80ほどが乗って180と,コロナ以前の倍近くに仕事が膨れ上がってしまっている状況です。

 

これが,僕なりの「なんでこんなに忙しくなっているのか」への回答です。だから何やねん!という感じですが,要は,リモートで便利になって良かったというコロナ禍の感動は過ぎ去り,結局,忙しい人はさらに忙しくなる仕組みがおおっぴらに出来上がってしまった,という恐怖へと至るという話です。加えて,大学教員特有の裁量労働制というやつが組み合わさると,誰も守ってくれないエンドレスの労働時間が仕上がってしまうという話です。

 

授業もそうですが,仕事においても,結局,ハイブリッドって一番負担がかかるので,簡単に言うてくれないで欲しいなぁと。

 

最終的には,自分で自分を守る,すなわち,本気で「断る」ということを自分に徹底していかないといけないなと,自分は意志が弱いのでここで宣言したいと思います。

 

みなさまもお身体にはくれぐれもご自愛ください。