人生考路

高等教育開発を生業とする青年心理学者、山田剛史(京大准教授)のブログ

WhatをWhyに変えると会話は深くなる

昨日の午後は、京都産業大学のキャリア教育の授業に社会人ゲストスピーカーとして話に行ってきました。前期にも行かせてもらいましたが、その時のことは以下のブログにも書いています。

 

京産大のキャリア授業を担当して - 人生考路

(2018年6月8日の記事)

 

今回も色んな学生と出会い、彼らからのインタビューに応じていき、「イマドキ」の学生の大学や将来、学びや成長について色んなことを感じ、知ることが出来ました。

 

しかし、もやもやくすぶってる感じの学生と接するのは楽しいですね。この学生にはこんな風に接していけば伸びるだろうなぁって。学生ってみんなそれぞれのポテンシャルを持ってるので、それを引き出すのが教育の醍醐味ですね。

 

ただ、ちょっとやり取りについて、物足りないなぁという思いもあって、その理由と対策について書こうと思います。

 

それは、質問が「何(What)」に関するものがほとんどだったことです。

 

例えば、以下のようなやり取り

  • (僕)ディズニーが好き →(学)何のキャラクターが好きですか?アトラクションは何がお勧めですか?→(僕)スティッチかな。アトラクションよりショーやパレードが好き。
  • (僕)色んなバイトをしてた→(学)どんなバイトしてたんですか?→(僕)30個以上はやったね→(学)変わったバイトはありますか?→(僕)工場でバナナを箱に詰める人をひたすら監視するバイトとか。
  • (僕)学生時代バンドしてた→(学)どんな音楽ですか?→(僕)北欧メタル

 

こんな感じです。ちなみにすべて実話です。もちろん、答えるし、良いんですけどね。でも、限られた時間でこのやり取りを続ける先に何があるかな、って思うわけです。

 

今回だけ、学生だけの話ではなく、多くの人はこの「何」を中心に会話をしています。誰々が何処どこで〇〇をしてた、とかワイドショー的な話も多いですが、正直、僕は興味がありません。

 

この「なになにキャッチボール」を脱却して、会話をより深く継続させるシンプルな方法は、「なに(What)」を「なぜ(Why)」に変えることです。

 

例えば、さっきの例で「ディズニーが好き」っていうのに対して、「なぜ好きなんですか」って聞いてくれたら、「よくぞ聞いてくれた!それはね.....」といくらでも続きます。

 

「バイトをたくさんしてた」なら、「なんでそんなにやらないといけなかったんですか」、「バンドをやっていた」なら、「いまに至ったのはなんでですか」、って聞いてくれたら、色んな話をしてあげられます。

 

言い方を変えると、事実や出来事そのものの話から、その理由や背景、経緯へと関心を移すことで、会話はより深く、相手のこともより深く理解することが出来ます。

 

しかも、コミュニケーションが苦手な人でも、この言葉を使うだけで、かなり楽にやり取りを続けることが出来ます。嘘だと思ったらやってみて下さい。

 

とってもシンプルで、魔法のような言葉、「なぜ」を使って、会話が深く弾む体験をぜひ味わってみて欲しいです。