人生考路

高等教育開発を生業とする青年心理学者、山田剛史(京大准教授)のブログ

主体的に学びに向かない子どもにどう接するか

昨日の教育講演会後,先ほどのようにブログへのコメントをいただいたり,個別にメールをいただいたりと,反響があって嬉しいです。

 

今日,メールで相談・質問があって返事をした内容で,多くの方にもあてはまるのではないかと思うので,こちらにも記しておきたいと思います。

 

【相談内容】

息子は主体性があるとは言えず,母親としてどうやって具体的に導けばいいのか,悩んでいます。・・・勉強も嫌い,スポーツも苦手。特に熱中することもなく,最近ゲームと動画にハマってしまい,益々主体性どころか,逆走です。思春期,反抗期も重なりつつあるので難しい現状です。・・・でも親として,どうにか,なんとかしたいという気持ちで未来からの逆算のような話をしたり(大学はゴールではない前提で),問いかけなどして自分で考える余地を与えようとしたりしていますが中々うまくゆきません。もし何かアドバイスがあればいただけたら大変ありがたいです。

 

【回答】
偉そうに言える立場ではありませんが,やはりそういう状況の中でお母さんが色んな手段で関与したとしても,なかなか変化は生じにくいと思います。

 

昨日,お子さんに「『勉強しなさい』は言わないであげてください」というのを言い忘れました。たとえゲーム三昧でも,子どもは自分が勉強しないといけないことは良く分かっています。勉強をしていないことを見ないようにしていたりもしますが,常に意識はしています。フラフラしているように見えても,焦りや不安はあります。

 

でも,なかなか気持ちが向かないのです。自信が無かったり,結果が出なくて親を悲しませたらどうしよう,親に叱られたらどうしようと考えたりしています。

 

そういう機が熟していない時に,親からあの手この手で色々言われても,どうしても跳ね返してしまったり,受け入れられなかったりしてしまいます。なので,出来ることとしては,「見守ること」なんだと思います。子ども自身が立ち上がるまで待つより他ないのだと思います。

 

時に,子どもが興味を持っているゲームや動画に対して,「今どんなのが流行ってるの?」「面白いオススメの動画ある?」といったように子どもの世界にこちらが興味を持つ(子どもの目線に合わせる)ということも大切だったりします。

 

もどかしいと思います。

 

それでも,お子さんを信じて委ねる,何かあれば助けてあげられる状態を作っておく,しか,学習に気持ちが向いていない子どもに対する処方箋はないのだと,私は思います。

 

そういう時に,お母さん自身が自分のために読書をしたり,自分の時間を大切にしたりして過ごすことが,実はお子さんの変化にも肯定的な影響を与えるものと思っています。子どもは,全ての視線が自分に向けられていると息切れしてしまいます。

 

絶対的な正解があるわけではないので,試行錯誤にはなるのだと思いますが,楽しみながら子どもの成長に寄り添っていければ良いですね。

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時間の許す限り,こうした質問に対して回答するといった対話形式の内容もブログの中で取り上げていければと思います。