人生考路

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大学教育学会第43回大会を終えて~大会運営の振り返り~

先週末6月5日(土)・6日(日)と、大学教育学会第43回オンライン大会(関西大学が担当校)が開催されました。私は、実行委員会副委員長(委員長は学長なので、実質的な統括責任者)および企画委員という形で、大会の企画から当日の運営までがっつり携わりました。緩急の差こそあれ、何やかんやで半年近くは準備にかかったと思います。

 

何はともあれ、大きなトラブルもなく、無事に終えることができてホッとしています。

 

参加されたみなさま、お疲れさま&ありがとうございました^^

 

今回、大学教育学会としては初めてのフルサイズのフルオンラインでの大会でした。昨年度は実施できなかった自由研究発表や情報交換会も復活させ、海外研究者によるオンデマンド配信も組み込みました。学会としてはこれも初めてとなる大会HPの設置や当日の配布資料を共有するためのDropboxの設置などにもチャレンジしました。また、従来のように、旅行代理店に委託したり、会計システムを外注したりといった形は取らず、学会事務局と連携しながら新しい大会運営システムを作り上げました。

 

結果、484名の事前申込があり(総参加者数はカウント不可)、自由研究発表83件(22部会)、ラウンドテーブル企画15件と、過去の対面大会に比べると少ない(RTは同程度)ものの、十分役割を果たして次につなげることはできたのではないかと感じています。

 

しかし、そんな初めてづくしの大会運営は、本当に苦労が多かったです。過去のマニュアルがほとんど使えないこともそうですが、全てのことをオンライン上で行わなければならないため、対面時のように人手をかき集めて一気にやるというより、特定少人数が深く関与して細かな調整を行いながら全てPC上で進める必要があったため、認知的負荷も相当大きかったです。また、実行委員のコアメンバーは全て本学職員(非会員)であり、本務の仕事がある中で関わってもらうため、彼らの上司を含めとても気を遣いました。この心苦しさが常に僕の心にあったので、正直、精神的負荷も相当高かったです。

 

今回もう一つ大変だったのが、大学を会場として使えなかった(使わなかった)ことです。大会全てをオンラインで、となると大会校のインフラに相当の負荷とITセンターのサポートが不可欠となります。今回それは難しいという判断から、別会場を借りて大会本部を設置することにしました。それが大阪コロナホテル@梅田の会議室でした。コロナホテルからコロナ禍の大学教育の挑戦を届ける。すごくイイね!シンポジウムの最後にもサラッと言わせてもらいましたが、みなさまのところで爆笑は起きていたでしょうか?それだけが心配です。

 

しかし、こうしたオンライン大会の大変さを最も身にしみて感じたのは、結局のところ、ヒューマンエラーによるものです。これはあまり聞き心地の良い話ではないのですが、特に大会前最後の一週間はこの対応が相当キツかったです。どういうことかというと、今回当日受付という概念はなく、事前申込・振込が必要だったのですが、申込期限を過ぎてから申し込みたいといった問い合わせ、発表エントリーはしてるけどお金を振り込んでいない、団体会員で払っているのに個人でも払って2重払いになっている、振り込んだ後のキャンセル依頼、IDが分からずログイン出来ないなど、数日の間にこうした問い合わせがものすごい降ってきて、実行委員会と学会事務局、システムを管理しているガリレオとの間で頻繁にやりとりをする必要がありました。

 

こちら側ももっと周知の方法等考える余地はあったのかもしれませんが、色々といっぱいいっぱいの状況下でしたので、次回以降に課題として引き継ぎたいと思います。

 

本日13日まで、参加者アンケート(Googleフォーム)の回答をお願いしています。今見たら210名の方が回答してくれています。まだの方がおられたらぜひお願いいたします。ざっと見ると、大会の全体満足度は「約95%」と非常に有難い数値となっています。ドキドキのオンライン情報交換会の満足度も今のところ「100%」です!自由記述にもたくさんのポジティブなメッセージを寄せてくれているので(やっぱり「対面がいい」と「オンラインがいい」という意見が拮抗しますね)、実行委員のスタッフみんなと共有させてもらいます。ありがとうございます!

 

最後になりますが、今回実行委員コアスタッフとして関わってくれた職員(特に、私が所属する教育開発支援センターの職員)のみなさんは、本当に頑張ってくれたんです。もちろんそれ以外の部署の職員さんも!学会の仕事が勤務時間中にも及ぶ時は、本務を時間外で行なったりと、決して望ましい形ではなかったと思います。僕が何度も「本当にすみません」と言っても、「大丈夫ですよ!」と笑顔で応じてくれるスタッフたちに心から感謝を申し上げたいと思います。今回の大会を成功裡に終えることができたのは、この「チーム関大」の結束力によるところが大きいと痛感します。こんなスタッフたちと日々仕事ができている自分は幸せだなとも感じます。

 

ここではお見せできませんが、僕が「大会本部の一部始終をタイムラプスで撮ったら面白くないですか?」って言ったら、GoPro持ってきて撮影してくれて、テロップまでつけて共有してくれました。僕にとっても宝物になります。その大会1日目の最後に収められたみんなとの一コマを挙げて、大会運営の振り返りを終えたいと思います。

 

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