人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

怒涛の1ヶ月~授業編~

第3回は授業編です。

 

秋学期は,主に初年次生を対象とした「スタディスキルゼミ(文章力をみがく)」1クラス,PBL型科目「プロジェクト学習1(学生生活をデザインする)」2クラス,それと高年次のサービスラーニング型科目「プロジェクト学習2(吹田市との連携)」1クラスの3科目4クラスを担当しています。

 

なんといっても全て新しく作らないといけない上に,着任日の朝から2コマ続きで授業が入っていて,教室も分からないし,AV機器の使い方も印刷機の使い方も分からない中で,いきなりだったので,かなりあたふたしました。関大の学生らのレベル感も分からないので,もう少しじっくり準備したかったのですが・・・加えて,京大での前期授業はフルオンライン(Zoom)で,この形態にかなり慣れていたので,久々の対面授業というのも勘を取り戻すのに時間がかかりました。

 

しかも,着任日の3限目に担当している科目は,要配慮学生(来日できない留学生)がいるということで,大学的にはオンデマンド型推奨ですが,僕の授業は学生同士のディスカッションやワークを重視する科目で,その学生だけオンデマンドというのは授業の趣旨に反するので,結局,対面授業とオンライン(Zoom)を組み合わせたハイフレックス型で実施することにしました。

 

これがもう毎週試行錯誤の連続でした。最大の問題はやはり「音(ハウリング)」です。普通に講義中心の授業をハイフレックスにするだけであれば,PC1台で済むので問題ないのですが,授業の途中途中に学生同士でディスカッションをしてもらったりするためには,もう1台PCを用意して,学生らのテーブルに持っていって話しあってもらわないといけません。授業風景を映して,普通の音声でも拾えるよう,ロジクールのMeetUpを使っているのですが,学生らがディスカッションする際には,その都度,自身のメインPCの音声ジャックにイヤホンを指し,講義に戻る際は,もう1台のPCの音声ジャックにイヤホンを指し,と正直とても面倒くさいです。PCだと電源ケーブルがあるので,先週はiPadにしたのですが,やはりハウリングが起きてしまいます。しかも,固定机の教室なので,もうやりにくいったらありゃしない。着任初日からこの5週間,毎週違うやり方を試みているのですが,まだ正解にたどり着いていません。限られた休み時間の中で1人で準備しないといけないので,作業コストも最小限にしないと現実的ではありません。良いやり方があればどなたかご教示下さいm(_ _)m

 

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正直言うと,フルオンラインの方が授業自体は圧倒的にやりやすいし,そんなに教育効果も落ちないんじゃないかなぁと思ったり。

 

だけど,学生(特に新入生)にとっては,やっとキャンパスに通えて大学生らしい生活が出来るようになるので,授業についても「やっぱり大学の対面授業は楽しい!」と思ってもらえるように毎授業気合い入れて臨んでいます。

 

サービスラーニング型授業では,2週目,3週目と吹田市の施設のフィールドワークでした。2週目の北大阪健康医療都市(健都)では,青空の下,学生らと語らいながら大きな施設を散策しました。園内の健康器具が並ぶスペースでは,一緒にはしゃいですごく楽しかったです(写真でぶら下がっているのは私です)。コロナ禍でずっと自宅にいた学生たちも気持ちよさそうで良かったです。

 

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 1ヶ月,関大での授業を行う中で,やっぱり学生たちのポテンシャルは高く,良い感じの伸びしろがあるように感じています。大阪出身者が多い割におとなしい子が多いなという印象もありますが,背中を押せばまだまだ伸びるなという感じで,教育者としてはとてもやり応えがあります。

 

授業はライブ。学生たちとその場でしか味わえない空間を演出するのが教員の仕事。この僕のポリシーを大切に,学生たちが大いに学び成長できるよう日々チャレンジしていきたいと思います。