人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

親父へ

昨日9月8日(木)の11時11分に、入院中の父親が永眠しました。86歳でした。

 

7月中旬に肺炎+膿胸で緊急入院して、すぐに系列の急性期病院に転院して緊張感のある状態が続いていました。高齢の母は耳がかなり悪いこともあり、病院とのやり取りは全て僕の方で対応してきました。面会も出来なかったので、ほぼ毎日のように来る病院からの連絡を整理して文章にまとめて、家族のグループLINEに伝達するという日々でした。転院の際に病院に行けたのは僕だけで、そこで肺炎に苦しむ父親に直面しました。ストレッチャーで運ばれていく際、僕の手を離さず、呼吸が苦しい中で「つよしのこと、忘れへんからな」っていう言葉を聞いたのが、結局、最期の言葉になりました。

 

入院して約1ヶ月、少しずつリハビリもし始めていたようで、急性期病院からリハビリ中心の病院へ転院する手続き等も行っていたのですが、その直前に同室者からのコロナ罹患。転院は叶わず、敗血症や菌血症なども生じて、再び命の危険に瀕することになりました。この間も会うことは出来ない中で、いざと言う時の延命処置や心の準備を何度もしました。コロナ陽性期間中に亡くなった場合、どのような対応になるのか調べたりして、それだと全く会えないまま火葬場に直行になる可能性が高いということを知りました。そこは何とか切り抜けて欲しいと願うばかりでしたが、何とか切り抜けてくれました。大した生命力です。

 

肺炎、コロナを何とかくぐり抜けたのですが、その処置の反動に、元々の糖尿病も重なってか、急性腎不全になりました。尿が出ない状況が続きます。水分や毒素を外に出せないので、尿毒症も出て、意識も朦朧とした状態になります。そして、8月24日、系列の緩和ケア病院に転院します。

 

そこからも毎日のように主治医の先生から連絡を受けながら、透析をするかどうか、どこで成否を見極めるかなど、難しい状況が続きます。結局、一度チャレンジしてみようということで、透析も行いました。実際、自尿の量は少し増えて、腎臓の不純物も半分ほとは除去出来たという報告を受けた矢先でした。

 

一昨日9月7日(水)、僕は講演で名古屋に出張中でした。壇上で講演中にAppleウォッチに何度も病院から連絡が来て、気が気ではありませんでした。講演後に電話すると、「お父さんの心臓が止まりました」という第一声でした。「人工呼吸器を挿入して今は戻っています」と続き、ひとまずホッとしました。ただ、5~10分ほど呼吸が止まっていたので、非常に厳しい状態とのこと。

 

僕はその後、もう1つ講演をして帰路につきます。途中で看護師さんから電話があり、これから病院に来てもらえませんかということでした。この病院では、対面での面会は1度だけ、かつ10分だけというルールでした。どこでその権利を使うかも悩ましい問題でしたが、ここしかないかもしれないということで、そのまま母親と妹をそれぞれ迎えに行って病院に向かいました。既に意識不明の状態でしたが、僕らの声かけに時折目をガッと見開いて何か言おうとしていました。人工呼吸器を口から入れているので、言葉を聞くことは出来ませんでしたが、何とかコミュニケーションが取れたのではないかと感じています。

 

一旦帰宅し、夜中に連絡は来なかったので、明朝は地域連携プロジェクトの打合せのために関大梅田キャンパスに行っていました。が、着いて10分くらいしたら、看護師さんから「心臓が止まりそうです。すぐに病院に来てください」ということで、妹と母に連絡して、すぐに病院に向かいました。既に心拍数は0を示していて、人工呼吸器のみが動いていました。僕らが着いて、スイッチを止めて、息を引き取りました。

 

ダラダラと書きましたが、この間の経緯を留めておきたいとの思いです。

 

以下は、身内の恥ずかしいところを書いてしまいますが、これも自分なりの整理なので、ご容赦ください。

 

父親との関係はあまり良いというものではありませんでした。小さい頃から母親に強くあたる父親を何度も見てきたし、少しトラウマにもなっています。お金にもルーズで、元々貧乏だった中で、個人的な借金を作ってくるので、さらに過酷でした。高校1年生の頃から実家の店を手伝い、売上や家計簿を付け、あー家ってこんなにお金ないんかーと思わされ、自分の学費はもちろん生活費も工面しなければならなかったので、大学院博士課程を修了するまでほぼ週7(+ダブルヘッダー)でアルバイトでした。でも、お金や環境を理由に自分の人生を諦めたく無かったので、本当に死に物狂いでした。気づけば僕は大学教員になり、妹も銀行員(管理職)として働いています。超反面教師によって、自分でやるしかない精神、レジリエンスはがっつり身についたので、その意味では感謝なのかなと思います。

 

なので、あんまり良い思い出が出てこないんですが、昨日実家で遺品整理をしていたら、地域の見守り隊をやっていたり、こまめに日記を書いていて、孫のこととかを書いていたり、僕の名刺を大事そうに持っていたりして、あーそういう一面もあったんやなって感じました。僕も自分の人生でいっぱいいっぱいだったこともあって、なかなか実家に帰って一緒に酒を飲むといったことも出来ませんでした。もう少し、もう少しだけでも一緒に過ごす時間を作っておけば良かったなと今は思います。

 

何だかんだいって、親父がいなかったら僕はいないわけで。その意味では、やっぱり感謝しかないかなって思います。

 

親父、今までありがとう。おつかれさま。あの世でゆっくり休んでな。俺らは元気に頑張るから。

 

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(親父80歳の誕生日祝い)

初年次教育学会第15回大会を終えて

昨日(9/5)、今日(9/6)と初年次教育学会第15回大会でした。開催校は多摩大学で、対面開催から全面ハイフレックス開催への変更もあり大変だったと思います。関係者のみなさまおつかれさまでした。

 

僕は本来なら大会前日(9/4)の理事会から2泊3日の行程なのですが、この1ヶ月ちょっと家族の病気のことで色々対応しないといけなくて(何があるか分からないので長時間関西を離れられなくて)、オンラインを活用させてもらいました。その意味でも感謝です。

 

理事会と昨日(大会1日目)はオンラインで参加し、今日は自分が企画・担当するシンポジウムがあったので、早朝に家を出て会場に行きました。先ほど、無事シンポジウムを終え、いまは帰りの新幹線です。

 

午後のシンポジウムは、課題研究活動委員会による企画で、濱名篤先生、山田礼子先生、森朋子先生と僕の4名の理事が担当しています。なかなか濃ゆいメンバーで、打合せはいつも大きな話になって楽しいです。

 

今回は初の試みとして、登壇者を公募で募って、書類審査、面接審査を経て決定するという形にしました。2年間の統一テーマとして「ウィズコロナ・ポストコロナの初年次教育」を設定し、5つのサブテーマに該当する実践や研究を広く会員から募るという仕組みです。登壇者とは事前に何度か打合せをして、当日に臨みました。結果、良い報告を伺えたし、指定討論の濱名先生、礼子先生からのコメントも交えて良いディスカッションが出来たんじゃないかと思います。正直、全然時間が足りなかったのは残念です。

 

僕は趣旨説明と全体の進行を務めましたが、やっぱり対面でのディスカッションはテンション上がりますね。

 

改めて、初年次教育が日本の高等教育機関に入ってきて20年近く経ち、今では97%の大学で実践されるまでに至りました。これは他国を見ても例を見ない状況です。日本の高等教育改革は、授業アンケートに始まり、次いでこの初年次教育が入り、その後、アクティブラーニングや学習成果、3ポリシーや教学マネジメントと進んでいます。その意味では、日本の高等教育改革の火付け役とも言えます。

 

他方で、これだけ時間が経ち、全体に広がり、かつ、他にも様々な高等教育の課題や政策が矢継ぎ早に出る中で、初年次教育の形骸化はあるんじゃないか(ちゃんとやって進化している大学と明らかに形骸化している大学に分かれる)と思います。3ポリシーの中できちんと位置づけ、効果検証を行い、持続的な改善を経て、質向上が図られている大学はどれくらいあるでしょうか。そんなことを改めて考える機会になりました。

 

コロナ禍に入り、従来対面で発揮してきた初年次教育の機能をオンラインがどう相対化し、補完し、拡張できるか。広がる高大接続の中で、入学者選抜や入学前教育など、様々なプログラムも展開されています。また、学生の多様性にどこまで対応できるかなど、新しい課題もたくさん出てきています。その意味では、まだまだ取り上げるべき課題は山ほどあって、初年次教育学会が果たす役割も大きいと感じました。

 

最近、不眠気味で今日も1時間30分しか寝ずの東京日帰り出張なので、ヘトヘトですが、まだ脳内がスパーク状態です。やっぱり議論するのは楽しいです。

 

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帰りの新幹線でやっと飲めたコーヒーにホッ。

関西経済同友会での講演を終えて

先週金曜(9/2)は、関西経済同友会での講演がありました。

 

一般社団法人 関西経済同友会

 

厳密に言うと、同友会の中に組織されている教育問題委員会主催の講演会でした。

 

タイトルは「大阪・関西の経済発展を担う「人づくり」に向けた大学教育の諸課題」ということでお話しました。

 

オーディエンスは、同友会会員および委員会委員ということで、企業の管理職の方々でした。普段相手にしている学校の先生ではなかったということもあり、かなり緊張しました。委員長が日本生命保険相互会社の執行役員・副社長ということで、同社の本部チームの社員さんらを含め、何度か面会して事前のディスカッションも行いながら準備してきました。

 

緊張したし、準備も割と大変だったけど、講演の反応も良く、やりがいがある仕事でした。

 

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僕はかねてより、子どもが学校から社会に移行し、健やかで幸福に生き、創造的で持続可能な社会を実現することに重きを置いて、そのために何が出来るかを考え実践しています。それが、特定の学校、特定の先生、一部の学生といった範囲の話ではなく、より大きな範囲、出来れば日本全体がそうなっていくために汗をかきたいと思っています。だから、僕は、教育に熱心な先生とだけ関わったりするのではなく、そこに目が向けられていない先生や、大学以外の子どもに関わる全ての先生、もっと言えば親御さんや社会にいる一般の人に至るまで全ての方を対象に関わっていきたい(いかなければならない)と思っています。要するに、子どもに関わる全ての大人が、子どもの学びと成長にとって望ましい存在であって欲しい、総がかりでいかないとその実現は難しいと思っています。理想論だし、それはデカすぎる、無理やろと思われるでしょうし、当然力量不足は否めませんが、そういう意識、モチベーションを持って、この仕事をライフワークとしています。

 

なので、先日の日経新聞だったり、今回のような企画だったり、学校関係者以外の人に思いを届けられる機会、対話できる機会はとても大切でありがたいのです。

 

質疑応答の時間には、奨学金の問題や、企業における人材育成の際に注意すべきこと、子を持つ親として子どもにどう関わればいいかなど、普段とは違う僕にとって大切な視点からの質問がたくさん出てきました。僕が問題提起したインターンシップについては、企業にとって切実なテーマであり、議論も盛り上がりました。また、「どうしても自分たちの頃の大学のイメージで見てしまうが、大学はいま様々な問題を解決するためにチャレンジをしている。私たち企業人は大学に問題を置きがちだけど、それ以前の教育が変わっていくことも大切だ」といった趣旨の発言も複数ありました。

 

改めて、狭いコミュニティの中での議論ではなく、より開かれた場所で立場や役割を超えた人たちと対話していかなければと強く感じました。そのためには、言葉や素材(どうすれば分かりやすく伝えられるか)も磨かないといけないし、何より社会(企業や政治、経済等)のことをもっと知らないといけないとも思いました。

 

時間がいくらあっても足りませんが、日々精進していく所存です。

日経新聞の記事に込めた想い

先週8月23日(火)の日本経済新聞(朝刊)の教育面に,寄稿した記事が掲載されました。

直接の内容は著作権の問題もあるので,掲載できかねるのですが,もう少し原稿に込めた想いを書き足そうと思います。オンラインでも読むことが出来ます(要登録)。

 

www.nikkei.com

 

担当編集の方と何度もやり取りを重ねながら原稿を仕上げました。

  • タイトルは「コロナ禍と大学生の変化」
    大見出しは「学びに「受け身」増える」
    中見出しは「総学習時間は減/対面授業の転換必要」

ということで落ち着きました。

 

2008年(第1回)から研究メンバーとして参加しているベネッセ教育総合研究所の「大学生の学習・生活実態調査」の第4回調査を2021年12月に実施しており,その結果からどのような大学教育の課題が考えられるかを中心に書かせてもらいました。

 

見出しを見ると,学生の問題が大きく見えますが,私としては「学生の学習に対する受動性の問題は,大学教育を提供する側の問題ひいては中学・高等学校を始めとする学校教育全体の問題,もっと言えば社会全体の問題」だと強く感じています。

 

大学教育をめぐる課題は大小様々ありますが,最も重要かつ緊急性の高い課題は「学生の主体性をいかに育むか」にあると思っています。

これまでの様々な文教政策や大人による関与(教育)のあり方が,こうした事態を招いているということを改めて認識して,転換を図らないといけないと感じます。

 

人材育成が急務といったスローガンは幾度も目に耳にしますが,「次代を担う若者の主体性を育むことができなければ,この国の未来は無い」と思います。

 

でも,どこかこの問題が大学教育の中心的問題に据えられていないように感じます。もちろん,教育の理念やDPなんかには,主体性の寛容は謳われていますが,本当にそこに本気でアプローチ出来ているだろうかと思います。いかに専門知識を提供するかという教育,それをどれだけ記憶に保持できているかという学習が,依然多くの教員の主たる関心事にあるように思います。政策的にも強く求められているアクティブラーニングが形態としては進んでいるように見えても,教員の教授・学習観が転換されなければ,学生の主体性は育めない,データがそのことを示しているように感じます。

 

教員の教授・学習観が転換されていないことが,此度のコロナ禍での遠隔授業の導入と評価の中に垣間見えます。今回の記事においてもこれまでのメディアや原稿,講演等でも同じ主張をしていますが,日本の大学生(大半が青年期にある若者)の学びと成長の促進において遠隔授業はどれだけ効果的なんでしょうか。完全に否定するつもりはありませんが,かなり限定的だと考えています。青年が大人になる過程で必要な他者との関わり,そこをくぐらせての自己の探求と確立には,キャンパスという空間やそこで過ごす自由な時間,偶然の出会いやインタラクションが不可欠です。

 

遠隔授業を推進する立場の方々にとっては,「こういうやつがいるから進まないんだ。いつまで古い考え方に固執するのか」といった批判も聞こえてきそうですが,私はこの主張を変えるつもりはありません。

とは言え,直接の批判を受けることはほとんどありません。残念です。ぜひ直接色んな声を聴かせていただきたいなと思っているし,議論したいと切に望んでいます。

 

予測困難で課題が山積する時代を生きて,新たな未来を築いていかねばらない若者の不安は計り知れません。若者がこの国を見捨てず,安心して暮らせる持続可能な国へと成長するためには,教育(大人)はもっと抜本的に変わらなければいけないのだろうと強く感じます。変わるべきは学生ではなく,私たち大人の方だと思います。

 

私自身,変わること・変えることを恐れず,若い世代のために出来ることを精一杯挑戦していきたいと思います。

関大初のプレFD

少し前になりますが、8月3日(水)に本学大学院博士後期課程の院生を対象としたプレFD「大学院生のための教育実践講座」を開催しました。

 

https://wps.itc.kansai-u.ac.jp/jisedai/wp-content/uploads/sites/244/2022/07/koza_20220803.pdf

 

聞くと関大では初めてということでした。旧帝大などではほとんどの所で実施されていることを考えると、危機感を覚えます。年々厳しくなるアカデミックキャリアパスにおいて、研究業績はもちろん重要ですが、教育経験や教育能力の占める割合も高くなってきています。公募の2次試験ではほとんどの大学で模擬授業がありますが、非常勤も経験していない大学院生が在学中に何のトレーニングも受けていないというのはかなりのディスアドバンテージだと思います。

 

今回実施することになった経緯は、本学がJST次世代研究者挑戦的研究プログラムに採択された「豊富な産学連携・地域連携と連動させた『考動力』人材育成プロジェクト」において、プレFDを行うことが盛り込まれていたからです。そんなこともあり担当する学長補佐の先生から相談があり、私と同僚の岩﨑さんとでプログラム作りや当日の進行やミニ講義など、教育推進部としてサポートすることになりました。

 

JSTの補助を受けている院生に、希望する院生を加えた計17名が参加しました。直前まで22名でしたが、コロナの関係で最後この人数に落ち着きました。

 

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写真には学長、副学長2名、学長補佐2名と、大学執行部の先生方にも現場に足を運んでもらい、グループワークのファシリテーションもお願いしました。

 

当日は広報課も来てくれて、開催報告の記事もアップしてくれています。

プレFDプログラム「大学院生のための教育実践セミナ…|トピックス|関西大学について|関西大学

 

10時30分~16時30分と長丁場でしたが、あっという間の1日でした。参加者アンケート(N=14)でも満足度は100%(非常に良かった64.3%、良かった35.7%)でした。

 

最後は、学長名による修了証を担当理事の先生より手渡しして閉会となりました。先生も「ぜひ続けたい!」「絶対続けますから!」ととても好感触でした。良かった良かった。

 

運営体制など課題は多いですが、何より研究科を越えて院生同士が繋がり、教育について濃いディスカッションが出来る機会を提供することはとても大切だと考えています。

夏のお仕事

世の中はお盆休みだったり,本学も夏期の一斉休業期間だったりと,僕も少しゆったりと過ごせています。

 

とは言え,夏休みに入ると,春学期の採点・評価もありますが(まだやっていない…),例年,講演・研修や学会もあったりで割とバタバタします。

 

今年は,来週から9月上旬にかけて,以下のような予定が入っているので,今日からぼちぼち資料作成を始めています。地味に対面も入ってきているので,なかなかややこしくなっています。

 

  • 8月23日 医療創生大学全学FD・SD研修会「シラバスからはじめる授業改善」(講演)(オンライン)
  • 8月26日 京都光華中学・高等学校「学習評価をどう考え,実践するか」(講演・WS)(対面)
  • 8月27日 心理的安全性が学生エンゲージメントと学習成果に及ぼす影響 日本アカデミック・アドバイジング協会第2回年次大会. 自由研究発表(オンライン)
  • 8月27日 日本アカデミック・アドバイジング協会第2回年次大会 自由研究発表部会A座長・シンポジウムパネルディスカッションモデレーター(オンライン)
  • 8月27日 分科会1「Student Successと学生エンゲージメント」 日本アカデミック・アドバイジング協会第2回年次大会.(オンライン)
  • 9月1日 岡山大学FD研修「学生エンゲージメントを高める教育実践を考える」(講演)(オンライン)
  • 9月2日 関西経済同友会教育問題研究会「大阪・関西の経済発展を担う「人づくり」に向けた大学教育の諸課題」(講演)(ハイブリッド)
  • 9月6日 課題研究活動委員会企画シンポジウム「ウィズコロナ・ポストコロナの初年次教育」 初年次教育学会第15回大会(趣旨説明)(対面)
  • 9月7日 名古屋学院大学FD・SD研修会「学習成果をどう可視化し,教学マネジメントを実質化するか」(講演)(対面)
  • 9月7日 私立大学情報教育協会教育イノベーション大会〈分科会〉「振り返りとフィードバックによる学びと成長の一体的推進〜形成的評価の実践〜」(講演)(オンライン)

 

これらに加えて,自分の代表科研や分担2件の宿題も含め,研究も進めないとなので,ダラッとしてしまいそうな自分にムチ打って頑張りたいと思います。

 

みなさまも良い夏休みを。

日本アカデミック・アドバイジング協会第2回年次大会

連投すみません。ようやく一息つけたので。もう1つご案内です。

 

日本アカデミック・アドバイジング協会の第2回年次大会が,今月末の8月27日(土)に開催(オンライン)されます。

年次大会案内 | 年次大会 | JAAA 日本アカデミック・アドバイジング協会

 

既に案内等見られている方もいるかとは思いますが,申込期限(8月15日)までもう少しなので,最後にご案内させて下さい。

 

詳しくは上記リンクよりご覧いただければと思いますが,今大会のテーマは「ニューノーマル時代における「かかわり」や「つながり」を考える」としました。シンポジウムは「ニューノーマル時代のStudent Successとピア・サポート」と第して,今回は要望も多かったピア・サポートを中心に議論したいと考えています。

 

10時から17時30分と長丁場ですが,自由研究発表にシンポジウム,分科会と様々な形態を用意しています。話を聴いたり,参加者と情報共有したり出来るように企画していますので,ご事情に合った形でご参加いただけると幸いです。

 

私は,午前中の自由研究発表(座長含む)で「心理的安全性が学生エンゲージメントと学習成果に及ぼす影響」と題した研究発表を行います。高等教育にとって意味のある結果が出たと考えています。午後のシンポジウムではパネルディスカッションのモデレーターを努めます。その後の分科会では,芳中さん@大阪産大と清水さん@追手門学院大と一緒に「Student Successと学生エンゲージメント」と題したワークショップを行います。

 

登場機会が多いので「山田だらけやん(笑)」と思われるかもしれませんが,小さな協会で,副会長と実行委員を拝命していることもあり,その点ご了承下さい。

 

それでは,当日お会いできるのを楽しみにしています。

教育推進部の人事

私が所属する関西大学教育推進部では現在2件の公募が出ています。

 

1件目は「キャリア教育」です。2023年度から共通教養教育全体がアップデートされるのですが,その柱の1つがキャリア教育です。初年次から体系的に受講でき,講義系科目は刷新され,演習系科目が新設されます。新しく始まるカリキュラムなので,実践面でも研究面でも面白いことが出来るのではないかと思います。

求人公募情報検索 : 研究者人材データベース JREC-IN Portal

 

2件目は「教学IR」です。この規模の大学でここまでやっているところは少ないんじゃないかと思うくらい色んなことをやっています。外部に出せないことも多いので,外からどう見えているか分からないですが,それだけナイーブで教学改革の中枢に迫りうるデータを日々扱っている故でもあります。優秀な職員さんと毎週のように熱い議論を交わしながら進めています。教職協働がとても上手くいっています。高等教育全体の知識やIRに関する情報,分析や可視化の技術など,得られることはとても多いと思います。

求人公募情報検索 : 研究者人材データベース JREC-IN Portal

 

どちらも募集期間は「8月31日(水)17時(必着)」となっています。

どちらも「特任助教」という不安定な形で,決して高額というわけではありませんが,上記のように新しいことに挑戦できて,様々な知識やスキルが身につけられると思います。また,週4日勤務になっているので,それ以外で非常勤や研究を進めるなど,これからのキャリアにうまく位置づけてもらえると良いかと思っています。

 

私は立場上細かな点にお答えできかねる部分もあるのですが,ぜひ自薦・他薦いただければ幸いです。

第4回大学生の学習・生活実態調査

先日,ベネッセ教育総合研究所「第4回 大学生の学習・生活実態調査」(2021年12月実施)のプレスリリースが行われました。

 

2020年度入学生の4割が「成長実感」ない〜友人が多い学生ほど「成長」を実感しているが、友人数は減少傾向〜〈2022年7月26日付〉

https://berd.benesse.jp/up_images/publicity/20220728_release.pdf

 

それに伴い,同研究所HPには特設ページが設けられています。

第4回 大学生の学習・生活実態調査報告書 データ集 [2021年]│ベネッセ教育総合研究所

 

ここには,調査結果の概要をまとめた資料と,全項目の基礎集計データ(経年比較,性別,学年別)の資料とが掲載されています。ある程度加工は必要にはなりますが,各大学で実施している同様の項目と比較することで,全国の大学生データとの異同を知ることが出来ます。

 

また,2022年6月に開催された大学教育学会第44回大会の企画ラウンドテーブル「コロナ禍が学生の学びと成長に与えた影響〜大規模調査から大学教育の今とこれからを考える〜」の詳細なレポートもアップしています。

教育フォーカス│【特集30】大学教育学会第44回大会 ラウンドテーブル 「コロナ禍が学生の学びと成長に与えた影響〜大規模調査から大学教育の今とこれからを考える〜」リポート 〜「第4回 大学生の学習・生活実態調査」結果より〜│ベネッセ教育総合研究所

 

私は第1回調査(2008年度)から同調査の研究メンバーとして携わらせてもらっています。この間の大学教育改革が学生の学びと成長にどのような影響を与えているのか,横断的にではありますが,学校基本調査の分布に近似した形で大規模な学生調査を網羅的・継続的に実施していることで見えてくることは多くあります。

 

世代が動いても変わらないこと,変わりにくいこと,変わっていること,それらの背後にある高等教育の固有性や青年発達の普遍性など,その都度メンバーの専門性も活かしながら分析・議論し,学会等でも発信していっています。(それでも,検討できる点,検討したい点が多すぎて時間がいくらあっても足りないのですが)

 

今回の第4回調査はこれまでの調査との連続性という点に加えて,コロナ禍というユニークな文脈が加わっているため,データをどう見るかより複雑になっています。

 

今後も様々な形で当該調査の結果を発信していきたいと話していますが,私自身,こうした調査結果が大学教育改革を前進させる契機となり,学生の学びと成長の促進に寄与できるように活用していきたいと思います。

振り返りへのフィードバック「TsuyoTube」

学生の学びの質を高めるための振り返りとフィードバックの重要性は、ことあるごとに伝えていますが、自身の実践例を文章化したことはあまりありませんでした。

 

私立大学情報教育協会が発行している機関誌『大学教育と情報』(2022年度, No.1, 通巻178号)の特集「オンライン授業の学修評価と試験方法」に以下の題目で寄稿し、先日アップされました。

 

山田剛史「オンライン授業による学修評価をどう考え、実践するか~振り返りとフィードバックを中心とした実践事例の紹介~」(pp.4-9)

https://www.juce.jp/LINK/journal/2204/pdf/02_01.pdf

 

ツールの名称は時代に沿って変えていますが(tsuyoxi→tsuyoLine→TsuyoTube)、取組自体は島根大学在職時から続けています。今回、コロナ禍の文脈も交えて、この取組の仕掛け(意図やポイント)や効果(の一部)等について、改めて文章化させてもらいました。

 

また、同協会が開催する「2022年度 教育イノベーション大会」(オンライン)の分科会(9月7日)でも、「振り返りとフィードバックによる学びと成長の一体的推進〜形成的評価の実践例」と題した発表をさせていただきます。

 

よろしければご笑覧、ご参加ください。

アウトプットの大切さと難しさ

昨日のブログでも報告しましたが、今週は春学期の授業も第14週目ということで、アウトプット(成果発表会)が続きます。

 

水曜には初年次教育科目「プロジェクト学習1(学生生活をデザインする)」の成果発表会がありました。

 

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授業全体の3分の2は、AL型講義+演習ベースで展開して、残り3分の1は、希望テーマでグルーピングしての探究活動。各グループでは、友人関係やキャリア、課外活動や学びに関するテーマを設定して、調査活動を行い、その成果をスライドにまとめて発表します。ルーブリックは探究活動が始まる前に提示し、発表会では他のグループ、自分のグループそれぞれ評価してもらいます。今回、フィードバックをしやすいよう、ルーブリックのチェックは紙で、各グループの発表へのコメントはICTで書いてもらうようにしました。

 

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学部の違う学生たちとスケジュールを合わせるのに苦労しつつも、クラウド型のOfficeツールを使ったり、Googleフォーム、LINEのグループ通話やZoomを活用したりしながら準備を進めます。

 

入学してほんの3ヶ月、週に1回の授業だけど、学生たちの成長を肌で感じることが出来ます。みんな、おつかれさま。

 

この全学展開している初年次・PBL科目は私がオーガナイズしていることもあり、毎学期のこのタイミングで、合同発表会を実施しています。半期に20クラス以上提供している当該科目を受講している学生たちが、クラスを超えて互いの成果を発表・共有する取り組みです。私が着任してからは、ずっとオンラインでやっていましたが、今年は対面でトライしました。発表数は少なかったものの、他クラスでの取り組みを知れて良かったです。

 

学生たちにはもっともっとアウトプットの機会が必要だと感じています。大学の授業はどうしてもインプットに偏りがちで、「インプットもないのに、アウトプットに意味はない」といった論調も根強く、コロナ禍を抜きにしても、そうした機会が少なすぎると思っています。適度なインプットと長短を組み合わせたアウトプット、それらを効果的にするための振り返りとフィードバック、これらの要素をしっかりデザイン・実践していけば、学生は学びに傾倒し、着実に成長します。

 

また、こうした大きなアウトプットは基本的に第14回目に行います。第15回目は、探究活動に対するフィードバックを行うとともに、授業全体や自身の学びの過程を振り返り、自分の中で統合化する大事な時間にしています。ここがないとやりっ放しになってしまい、効果の持続性が弱くなってしまいます。

 

こちらも周到な準備で臨み、みんなが混線しないよう、しっかりとシミュレーションして、タイムマネジメントして、アウトプットの機会が個々人のより深い学びと成長に繋げていく。これが私が教員として行う教育において最も重要な営みだと考えています。

 

アウトプットは大事というのが結論ですが、ただ発表させる、ただ書かせるというのでは効果は薄く、また、ただインプットを増やすというだけでなく、良質なアウトプットになるための仕込みや仕掛けなどの入念な準備が不可欠になります。

 

私自身、まだまだ改善点はありますが、一つ一つの授業に真摯に取り組み、一人一人の学生としっかり向き合いながら、授業ごとに進化していきたいと思います。

いよいよ春学期も終盤に

今日もなかなかハードな1日でした。

 

超夜型の僕にとって朝は非常に辛い。でも、やることが溜まり過ぎてて、今日は朝6時に起きて急ぎの文科省のお仕事で始まる。

 

ひとしきりやって8時30分には大学へ。9時から日本経済新聞編集委員の方が東京から取材に来られて小一時間対応。近く紙面に大型の記事を書かせてもらうことに。

 

10時からは人事関係の委員会。人事関係も色々動きがあるので、慌ただしい。

 

終わって再び文科省の仕事を片づけて、ここから授業に。午後一3コマ目の授業は「プロジェクト学習2(吹田市との連携)」、所謂サービスラーニング科目の成果報告会で、吹田市の施設に移動。学生たちが、吹田市の2部署から提示された課題を受けて、チームで準備をしてきた成果を、役所で働く職員さんらを前に発表。ルーブリックも付けてもらうし、公務員志望の学生も多いので、良い緊張感。僕は親のような気持ちで学生らを見守ります。20名を超える職員さんが来てくれて、15名4チームの学生たち、一生懸命プレゼンしてくれました。参加された方々からも多数お褒めの言葉をいただけて、ホッとしました。みんな、おつかれさま!

 

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来週の授業最終回では、しっかりフィードバックと振り返りをして、これからの人生に繋げてもらいます。

 

終わってすぐさま大学に戻り、地域連携センターで別プロジェクトの件で軽く打合せ。で、5コマ目は、教職科目「カリキュラム開発論」の授業。毎週違うメンバーで濃ゆいディスカッションを交えながら進めてきて、良いテンションのクラスになってきています。第11回から第13回にかけては、これまでに学んだ知識も活用しながら、高校生向けの探究活動カリキュラムをデザインするというグループ活動を行い、今日第14回目が成果発表会(ポスター発表)でした。こちらが提示した3つの大きなテーマから各自の希望に応じてグループを編成しました(70名強で14グループ)。傾斜のある固定式の部屋で、これだけの人数、グループ数、異なるテーマの集団を、効果的・効率的に時間内にまわすのはなかなか至難の業。でも、学生らはとてもいきいきと一生懸命プレゼンをして、熱い質疑も交わされていました。無事に終わって良かったです。みんな、おつかれさま!

 

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授業には高大連携センターの職員さんも見学に来られて、高校からの探究に関する問い合わせが非常に多くて、という課題も伺い、今後連携していくことになりそうです。

 

と、なかなかハードな1日でしたが、学生たちの頑張っている姿に触れられると元気が出ます。

 

さて、これから明日の授業準備をして、長い1日を終えるとします。

オンデマンド授業のちょっとした工夫

今日は久々にオンデマンド授業を撮りました。普段は対面でやってきている授業で,相当クラスの雰囲気も良くなっている中で,1回オンデマンドを挟むことになりました。

 

少しでも対面と同様の空気感やライブ感を出せないかなぁ,また,ちゃんと見てもらう仕掛けは出来ないかなぁということで,いくつか試してみました。

 

0.授業開始時の雰囲気作り

 授業開始時は音楽をかけたり,飲み物を持参するよう促したり,世間話をしたりといった形で,リラックスして受講するよう促します。(うちのワンコの登場は鉄板です)

 なお,学生たちは10~15分程度のYouTubeや,もっと短いTikTokなんかに慣れているので,集中力の維持という意味でも,動画は複数に分けるのがポイントですね。

 

1.授業の要所要所でキーワードを伝える

 授業をきちんと聞いてくれているかを確認する仕掛けとして,要所要所でキーワードを伝えます。それらを繋いで授業後の振り返りで入力してもらうようにします。もちろん,早送りでも分かるだろうし,友だちと共有したら一発なわけですが,ちょっとした興味喚起にもなるかなと思います。

授業の要所要所でキーワードを伝える

 

2.講義スライドの前に止まって考えてもらう問いかけを入れる

 このようにアイキャッチ的に,説明の前にスライドを挟みます。その1つが問いかけです。たくさん問いかけをすることによって,臨場感を出すようにしています。ここはあまり難しい問い,複雑な問いではなく,アテンションを向けるという意図があります。

 とにかく無機質な伝達行為ではなく,ハッとしたり思考が促されたりするような対話型の話し方にするように意識しています。それこそ,ラジオやYouTuberなどでは,構図は一方向なのに,意識的に語りかけたり問いかけたりしています。そういう動画コンテンツから学ぶことは多いです。

講義スライドの前に止まって考えてもらう問いかけを入れる

 

3.クラウド型ツールを活用して,考えやアイデアを共有する

 学生に考えてもらった結果をクラウド型のツール上に書き込んでもらうことで,視聴するタイミングは違っても,お互いの考えに触れることが出来るようにします。

クラウド型ツールを活用して,考えやアイデアを共有する

クラウド型ツールを活用して,考えやアイデアを共有する

 

4.授業後の振り返りでキーワードや理解度,学習時間等について確認する

 授業後に実施する振り返りでは,上記のキーワードを入れてもらったり,振り返りに費やした時間を聞いたり,理解度や興味,関与度についても聞いたりします。感想や質問は翌週取り上げて紹介します(上記1のような形)。

 

授業後の振り返りでキーワードや理解度,学習時間等について確認する

 

これ以外にも色々ありますが,今回はこんな感じで作ってみました。振り返りでも今回のオンデマンド授業に関していくつか聞いているので,また結果は共有できればと思います。

 

とにかく,対面はもちろん,リアルタイム型でもオンデマンド型でも,教員が一方的に話すだけの授業には絶対にしないようにしています。

 

みなさんはどんな工夫をしているでしょうか?

オンライン授業の成否を分ける心理的安全性

コロナ禍に入って大学も3年度目に入っています。対面授業へと戻りつつありますが、オンライン授業を活用している大学、先生も少なくないと思います。本学でも引き続き色々と議論をしているところです。

 

そうした中、オンライン授業、特にリアルタイム型ってどの程度実施されているでしょうか。本学はオンデマンド型を原則にしているので、表立ってはリアルタイム型は実施できないという枠組みになっています。とは言え、実際に実施している先生はそれなりにいるようですし、教員からはリアルタイム型についても許容すべしという声もあります。

 

今週、ある学部の専門科目(ほぼ3回生対象)の授業で、オンライン授業に関するワークショップを行いました。オンライン授業自体について、基本は対面メインだけど、メリットもあるので、継続的に実施して欲しいという声は上がります。

 

次に、「リアルタイム型が良いという人」と聞いたところ、1人も手が上がりませんでした。何度か問いかけましたが、上がりませんでした。20名ほどではありますが、当該学部の教員からはリアルタイム型の要望が割と強く出ていたので、学生との意識の違いに驚きました。

 

なぜか聞いてみると、「ブレイクアウトがキツい」という声が上がりました。何がキツいの?と聞くと、「関係性も出来ていない中で、急に放り込まれて議論させられるのは地獄」といった返答でした。

 

そらそうやろなと思います。

 

一方、教員からは「学生は画面をオンにしない」「ちゃんと話し合っていない」「真っ暗でずっと沈黙が続いている」などの不満が続出しています。ニュースなどでも取り上げられていました。

 

そんなこともあり、先日刊行された教育開発支援センターのニューズレターの巻頭言として、「主体的・対話的で深い学びを促すための心理的安全性」と題した小論を書かせてもらいました。

 

関西大学 教育開発支援センターニューズレター Vol.39』

http://chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.kansai-u.ac.jp/ctl/activity/pdf/39ctlnews_all.pdf

 

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短文ですが、上記のような教員と学生との間のズレが生じる問題について、心理的安全性の観点から回答しています。

 

学びにおける心理的安全性の重要性は、リアルタイム型を始めとしたオンライン授業のみならず、対面授業であっても同様なのですが、この視点が理解・共有されていないことによって、学生の学びが大きく阻まれていることを教育関係者は押さえておく必要があると強く感じています。

 

いま携わっているベネッセの大学生調査、代表科研や分担科研でも、絡めていきたいと考えています。

ピア相談会を開催しました(学プラレポート)

先週はもう1つ学プラの別ユニットの活動がありました。

 

このユニットは、僕が担当する初年次PBL科目(プロジェクト学習1「学生生活をデザインする」)を、2021年度の秋学期に受講した学生たちで結成されました。

 

学プラの第1号のユニットで、2022年2月のFDフォーラムでも初々しくも頼もしい発表をしてくれました。2回生に上がって、それぞれの学生生活をめいいっぱい楽しみながら、メンバー間の関係性も深めながらゆるやかに活動を進めています。

 

学業的な側面だけでなく、課外活動や交友関係も大切に、トータルな大学生活の成功を目指して頑張っています。

 

そんなユニットの学生たちが「後輩学生のために何かしたい!」という想いをカタチにするべく、2022年度春学期に開講しているプロ1の受講生向けの相談会を企画してくれました。

 

2週間前の授業に来て、自己紹介を交えつつ、いま悩んでいることや相談したいことを紙に書いてもらいました。それらを予め分類して、担当を決めて、回答を用意して、先週の授業で相談会という形で実施してくれました。

 

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僕も毎週の振り返りで、受講生からの質問を受け付けて、回答したりしているし、受講生同士でも適宜相談し合えるように仕掛けていますが、やっぱり少し上の頑張っている先輩学生からの言葉は刺さるようです。

 

みんなとっても熱心に聴いていました。

 

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一生懸命準備して対応してくれたユニットのみんな、ありがとうね!

 

お互いの学びと成長に繋がるとっても良い企画なので、うまくパッケージ化出来るといいなと思います。