人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

怒濤の1ヶ月~ご挨拶編~

気づけば10月も終わり,11月に入りました。

 

怒涛の1ヶ月でした。

少し整理しておこうと思います。

 

ご挨拶編,お仕事編,授業編,日常編の4回シリーズで投稿します。

 

まずはご挨拶編から。

 

私が所属しているのは教育推進部(https://www.kansai-u.ac.jp/tl/)という組織です。そこには、大きく4つの下部組織(機能)が含まれています。1.共通教養教育委員会、2.教育開発支援センター、3.教職支援センター、4.教学IRプロジェクト(https://www.kansai-u.ac.jp/ir/)です。

 

 

教育推進部の専任教員(現4名)は、2のCTLにも所属し、全員でFD・SD・学生の能力開発支援などに携わります。

 

私の場合は、それに加えて、1の共通教養教育の運営(特に初年次教育関係)と4の教学IRプロジェクト(今年度4月に発足した大学IRプロジェクト含む)にも携わります。特に4については、中心的な立場としてがっつり関わります。この内容はお仕事編にて。

 

この1ヶ月は、各種委員会等でのご挨拶、執行部の先生方や法人の上層部の職員の方々などとの面会など、着任時期特有のイベントも色々ありました。会う教職員の方々が僕の着任を心待ちにしていたことを伝えてくれて、身が引き締まる想いです。

 

教育開発の仕事は相手がいてこそ,ニーズがあってこそ成り立ちます。

期待され,必要とされ,それを前提として,活動できる体制が整備され,役割が与えられてこそ,持てる力を存分に発揮することが出来ます。

(さらっと書くと簡単なように見えますが,これが本当に難しく,そこに至る道のりが本当に苦しいのです。)

 

詳しくはお仕事編で書きますが,そんなことを痛感させてもらえて,「良い感じ」のスタートダッシュが切れた着任1ヶ月でした。

 

その期待に応えられるよう精一杯尽力したいと思います!

異動のご報告

この9月末で京都大学を退職し,10月1日より関西大学に着任いたしました。

 

5年半の京都大学在任中には,たくさんの方々にお世話になりました。

この場を借りて御礼申し上げます。

 

正式な所属は,関西大学教育推進部・教授,となります。

教育開発支援センターを兼ねることになります。

 

教学IRプロジェクトや共通教養教育のマネジメント,FD・SDなど,多岐の領域に亘って教育開発に携わることになります。

 

着任初日から授業も始まるなど,教育活動にも従事させていただきます。

 

これまで,島根大学愛媛大学京都大学と3つの国立大学で15年半,高等教育開発に携わってきましたが,心機一転,私立大学でのチャレンジを楽しみにしています。

 

今後とも,ご指導・ご鞭撻のほど,よろしくお願いいたします。

 

2020年10月1日

山田剛史

つながりたくて…夏

テレワークに入って3ヶ月が過ぎた。

 

気づけばもう夏。

 

なんもかんもがオンラインなので、快適さを向上させるべく、先日、満を持して「AirPods Pro」を購入した。3万円もするイヤホンなんぞ買うたことはない。

 

ケーブルがないのは快適だ。

しかも、ノイズキャンセリング機能が秀逸で、ホントにクリアに聴こえる。

最高だ。

 

でも、何かおかしい。

 

オンラインでの授業中、会議中、「ブベーン」と音がして、Bluetoothの接続が切れてしまう。再度接続するとつながるも、すぐにまた「ブベーン」という音とともに接続が解除されてしまう。結局、有線のイヤホンに切り替える。

 

そんな日々がこの2週間ほど続いている。

 

もちろん、ネットも色々調べたし、同じ症状の人も多いことが分かった。

 

ちなみに、PCはMacBook Pro(OSは最新)である。

 

ちなみに、他のデバイスiPadiPhoneなど)やと問題なく使える。

 

色々試した。

 

例えば、

  • AirPodsの再起動
  • PCの再起動
  • NVRAM(PRAM)のリセット
  • SMCのリセット
  • USBなどの周辺機器を外す
  • 周囲のデバイスBluetoothをオフにする
  • WiFiネットワークのヘルツの確認

 

実は、溜まりかねて一昨日、Appleのサポートに連絡した。チャットでやり取りするやつ。

 

すごく丁寧に対応してくれた。上記の対応もその中で教えてくれたものもある。

 

後で、チャットをPDFファイルに保存したら7ページに及んでいた。

 

最初は形式的なやり取りだったけど、親身になってくれるオペレーターの方に「!」を語尾に付けて感謝を述べたりしていく中で、向こうも次第に「!」が入ってきて、やり取りの最後は、以下のような感じに。どんな場面、どんな手段でも、人間と人間なので、気持ちよくありたいなって。気持ちがつながった気がしてテンション上がった。

 

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せっかくここまでやったし、私とオペレーターの気持ちはつながった。あとはAirPodsMacがつながるだけ。

 

いよいよ実践。

 

いけー!

 

つながれー!

 

 

「ブベーン」

 

 

('-' ).........

 

 

「ブベーン」

 

 

なんでやねん!!

 

切れてまうやん!

キレてまうやん!

 

誰か助けて~( ˊ࿁ˋ )

 

iPhone芸人かじがや氏なら解決してくれるのだろうか。

 

つながりたくて…夏

ツールの問題じゃなく,ハートの問題

今日は大学は創立記念日でお休みでした。その機会を利用して,学生たちとZoomで談話会を開きました。

 

その学生たちとは,総合人間学部の2回生3名でした。きっかけは2週間前に私が担当した心理学概論の授業。私が唯一担当している学部生向けの授業。たった一コマしかなく,また,オンラインということもあって,きちんと伝わっているかドキドキしながら授業を準備,実施しました。受講生は130名ほどいたかな。

 

授業後の振り返り(Web)で,みんなから様々な感想や意見が寄せられていて,授業に対するポジティブなフィードバックも結構あってホッとしていました。

 

そこに加えて,2人の学生から丁寧かつ熱いメールが送られてきました。

 

特に,そのうちの1人のメールに心が躍りました。

大丈夫だと思うので,一部抜粋して掲載します。

 

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突然ですが、私はここ2週間ほどダラダラと無為な日々を過ごしていました。そんな中「心理学概論-教育」の授業を受けて、授業の楽しさや自分の持っていた問題意識・教育への興味を思い出しました。今は心を入れ替えて予習復習に励みはじめています。精進します。

 

オンライン授業ばかりですと、生徒側も先生側も授業への実感が湧かないと思います。
ですが、先生の言葉は画面の向こうの私たちに届いています。
(授業後は友人たちと「良かった……」「最高……」と言い合っていました(笑))

 

オンライン授業には「廊下」がなく、先生に質問をしようとするとメールになるため「負担になってしまうのではないか…」と内心おどおどしながら送信しております。
お忙しければ「また時間のある時に返信します」とだけ返信していただいて構いません。

 

ずっとパソコン画面を見つめていらっしゃると思うので、お身体が心配です。授業のお礼としてホットアイマスクを郵送したいくらいの気分ですが、対面でお会いできる日を心待ちにしてその思いはとどめておきます。
どうかご自愛ください。

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たった一回のオンライン授業で,所属学部でも何でもない教員に対して,こんな風に感じ,こんな風に伝えてくれたことが素直に嬉しくて,その想いをメールで伝えました。

 

でも,それだけでは飽き足らず,一緒に話していた学生さんも交えてZoomで話しましょう!ということになりました。

 

今日は2時間30分近く,3名の学生たちと話をしました。どこから来てどんなことに興味があるのか,今どんな状況でこれからどんなことをしたいと思っているのか,オンライン授業はどうかなどなど。私のこともたくさん話しました。普段学部学生と交流を持つことがないので,私にとっても新鮮で楽しい時間でした。

 

何より,こうして勇気を出して想いを伝えてくれた学生さんに応えたい。

 

ずっとオンライン授業が続いていて,友人とも教員とも会えない時だからこそ,想いはちゃんと届いているよ,頑張ったことを見ている人は必ずいるからね,って直接言葉で伝えたかった。

 

学生さんも感極まって泣いていたけど,僕も泣きそうでした(笑)

 

みんなのことはこれからも大事に想ってるからまた会おうね,といって談話会は終わりました。

 

改めて,ツールの問題じゃないな,ハートの問題やなって思いました。

 

想いを伝えること,想いに応えること。こんな些細なことでお互いにあったかい気持ちになって,また明日を頑張ろうって思えます。

 

私たち大人の役割は,想いに応えること。そして,子供たちが想いを伝えても大丈夫なんだ,って安心してもらうこと。そうやってあったかい社会を創っていきたいなと想います。

差別や偏見のない社会に

最近、木村花さんを死に追いやった事件に端を発するSNSによる誹謗中傷問題や、アメリカで起きた白人警官による黒人男性殺害事件に端を発する人種差別問題、一橋大学アウティング事件などが、どうにも自分の精神を揺さぶっていることに気づきます。

 

自分はどうもこうした不当な差別や陰湿ないじめのような問題が大嫌いなようで、こうした問題のない、本当の意味で多様性が寛容される社会を創りたい、そのための学生らへの教育、教員への教育開発支援をしていきたいのだと感じます。

 

今日はいくつかのニュースをはしごして、以下の3つの作品を観ました。

 

  • NHK特集『青い目/茶色い目』(2006年/米)
  • 橋のない川』(1992年/日)
  • 『夜と霧』(1955年/仏)

 

黒人差別や部落差別など、国や対象の異なる切り口のものを取り上げました。

 

いずれにしても、特定の対象を蔑み相対化することで、自分(たち)は特別といった特権者意識を喚起させ安堵する。その背景には、不安や恐怖が存在する。本人たちはその心的構造に気づいていないのが事態をややこしくさせる。そんな風に思います。

 

また、改めて「自覚のない差別」が一番怖いなと痛感します。先日、NHKが制作・放映したアニメーションの一部がSNSで取り上げられ、動画を削除し、謝罪するという結果に至りました。

 

怖いなと思うのは、そのアニメーションを観た時に「これは黒人への侮蔑である」といった認識を持たないことです。解説を聞いて、なるほど、ではいけない。もっと知らないといけない。そう感じました。

 

自分自身が(無自覚な)加害者にならないために、しっかり学んで、色々な人の価値観や考えに触れていきたいです。

コロナ禍で学びをより楽しく

コロナ禍で会議も授業もゼミもあらゆるものがオンラインになって1ヶ月以上が経ちます。

 

オンライン教育に限っても是々非々様々な意見が飛び交っています。

 

僕自身、この間色々と道具に慣れたりするのに悪戦苦闘していますが、良かったなと思う気づきがあります。

 

大学の教室でとなると、どうしても畏まったり、ちゃんとしないと、という意識が強くなります(そもそも僕は弛めですが)。また、対面だと、それだけで相手に伝わる情報も多く、統制も取りやすいので、学生とのコミュニケーションやモチベーションへの配慮はそこまでしなくても大丈夫だったりします。

 

それが、自宅で、画面を通して、となると、全くおんなじようにはいきません。

 

最初はそのことが障害として認識され、対面のようにいかないことのストレスとして感じられていました。それは、対面が当たり前で、そこにある種の正解(価値)があるものだという認識があったからかもしれません。だからそこに近づけようとするも、うまくいかないといった必然のジレンマに陥ってしまいます。

 

でも、そもそも対面と比べる必要はないし、対面かオンラインかの2分法で考える必要もないなと。最も大事なのは「学生の学びが続けられること」だということを痛感します。学びの質を保証することも大事ですが、まずはそこがあってこそなんだと思います。

 

そして、そのために出来ることは何かを考えて実践すること。オンラインによって、学生の集中力やモチベーションの低下が問題なのであれば、どうすればそれを食い止めることが出来るかを考えて実践すればいいだけ。様々なICTツールの習熟もその問題解決のための手段の1つであって、それ自体がさほど重要ではないと考えます。

 

そういう中で、僕がオンライン授業を実践するうえで意識していることは「もっと自由に!」「もっと楽しく!」ということです。

 

そこまで言うと大げさですが、例えば、いつも膝の上に乗ってくるワンちゃんを登場させたり、好きなディズニーのTシャツを着たり、ミッキーのカチューシャを付けたり。ニコ生みたいにチャットを活用したり、学生同士のグループディスカッションでは雑談タイムを設けたり、バーチャル背景を合わせたり。学生にも飲食を許可したり、楽な格好で受けてもらったり。

 

物理的距離があるのなら、心理的距離を詰めればいい。それは技術ではなく、気持ちとアイデアで実現できる。そんなことを実感しています。

 

大学の授業としていかがなものか、そんなことはけしからん、と思う先生もいるかもしれませんが、僕は学生の学びにとってマイナスにはなっていないと思っています。

 

教員(大人)の側が既成の枠組みをとっぱらって、この新しい学びの創出に乗り出せるか。大学教育のあり方がこれまで以上に激しく問われているのではないでしょうか。

 

僕自身は今回のコロナ禍で、教育者としてもう一皮剥けたような感じがしていて、日々ワクワクしながら授業に臨んでいます。

せめて好きなものに囲まれて

終わりの見えない不安定な状況で、精神的にもしんどい毎日ですね。

 

緊張感を持ちながらも、うまく力を抜きながら自分らしく過ごすようにコントロールしないと持たないなと感じます。

 

仕事もオンライン一色(会議や講習会、授業や研究指導、学会運営や学外委員会など)で、普段以上に座りっぱなしで身体が固まっちゃいますね。しっかりストレッチもするようにしないと。

 

色んな意味で「遊び」がないので、結構疲れます。

 

なので、せめて好きなものに囲まれて仕事をするようにしています。

 

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バーチャル壁紙もディズニー仕様でご機嫌です♪♪

 

いずれはカチューシャやファンキャップ、Tシャツやキャラクターパーカー、あげくは着ぐるみでの登場も出来たら良いなと。(そういうのが許される世の中であって欲しい…)

 

負けないぞ!

山田ゼミ追いコン

卒業シーズンということで、うちの研究室でもお別れするメンバーがいます。学位授与式が中止になって可哀想ですが、みんなで追いコンをしました。

 

なんやかんやで、研究室のメンバー全員揃っての飲み会は初めてだったので嬉しかったです。

 

2次会では、院生持参の「はあって言うゲーム」をやったりして盛り上がりました。

 

はぁって言うゲーム - 幻冬舎edu

 

今回、修了する院生は2人。

 

1人目は、辻香代さん。論文題目は「母語使用を取り入れた外国語ライティング教育に関する研究」。博士後期課程から編入で入ってきて、3年間で無事博士学位論文をまとめあげ、この度博士号を授与されます。本当に大変だったと思いますが、粘り強く最後まで走りきってくれました。4月からは大阪市立大学の准教授として着任されます。今後にさらに期待です。

 

2人目は、周孝誠くん。中国からの留学生。論文題目は「ピア・チュータリングを中心とした統合型学習支援機関に関する研究」。研究生の1年を経て、今回無事に修士課程を修了する運びとなりました。周くんは、僕の前任校である愛媛大学時代に留学生としてリーダーシッププログラム(ELS)を受講していた縁もあり、計3年半の付き合いになります。中国で勢いを伸ばしている企業に就職し、彼のモットーである日本と中国の架け橋になるべく精力的に活躍してくれるのを期待しています。

 

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僕は、単に良い研究が出来れば良いとは考えておらず、一期一会を大切に、お互いの人生がより良いものになることを目指して指導に臨んでいます。研究とは直接関係ない、だけどその人にとって大切な話を聴くことも、結局は研究に戻って来ると考えています。自分のプライベートもたくさん話します。なので、論文が出来上がった時には、同時に強い絆も出来上がっている(といいな)と思います。なので、修了して、新しい世界に旅立つことに寂しさはなく、心から応援したいと思います。

 

ご卒業、おめでとうございます!

 

今日発売の·····

今日0時に解禁となったNintendo Switchの「あつまれ どうぶつの森

 

あつまれ どうぶつの森 | Nintendo Switch | 任天堂

 

妻がこのシリーズが好きで、事前購入・DLしていたので、早速始まった。のどかなBGMとともに、すごく楽しそうにプレイし始めた妻の背中を見ながら、ささやかな幸せを感じる(^-^)

 

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僕は画面の動物たちに興奮するトイプーのモカちゃんをなだめる係。

 

幸せってこんな何気ないところにありますね。

コーヒーが飲みたくて

夕食後に無性にコーヒーが飲みたくて。

 

ふと目にしたスタバの新商品(2020.3.16)

その名も「コーヒートラベラー」

 

スターバックス® コーヒートラベラー|スターバックス コーヒー ジャパン | ビバレッジ メニュー : コーヒー

 

ショートサイズ12杯分で2,700円。

好きな豆を選べて、同額なのは嬉しい。

何よりポットタイプだと後で返しにいかないといけないけど、これは使い捨てタイプだから、その手間もかからない。

 

勢いで近所のスタバに電話で注文して取りに行ってきた。

 

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こんな時間にこの量。

 

飲むのは自分1人。

 

砂糖もミルクもいらないのだけれど。

 

コーヒーが飲みたくて。

 

みなさま良い週末を。

優秀論文賞受賞しました!

ブログに書きたいこといっぱいあるのに,なかなか習慣化出来ないですね。。

 

コロナの影響で2月・3月に予定していた講演会・研修会・外部評価委員会など,ほぼ全ての出張が中止・延期となり,例年になくスケジュールに余裕が出ています。でも,なんやかんやで(心の)余裕がない・・・

 

そんな中,嬉しいニュースがありました。

 

大学ICT推進協議会(通称AXIES)という学術団体が開催した2019年度の年次大会(福岡国際会議場)にて発表した論文が「優秀論文賞」に選出されました!

 

axies.jp

 

大会論文集といいながらも,2ページから最大8ページということで,ガッツリ論文相当のボリュームでした。せっかくなので,フルページ書いたので,なかなか大変でした。

 

とは言え,これは私一人で書いたものではなく,職場の同僚(元同僚)たちと共同で書きました。私自身は,AXIESには行ったこともなく,今回初めての発表・参加でした。今年度の参加者は1,300名と結構大きな会なのですね。

 

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発表の様子(勝間さん撮影)

 

日頃,MOOCやSPOCのコンテンツ制作に従事している酒井先生や岡本先生らの制作チームと,私が所掌している教育アセスメント室(元同僚の長沼くん@九大や,現同僚の勝間さん)でのアセスメントチームの取り組みとを統合して,一つの研究として発表したいという想いがあって,今回の発表に至りました。アセスメントの観点から全体を構成した関係上,私が筆頭著者となりましたが,酒井さんや岡本さんらの膨大な努力の蓄積があってこそなので,そのことがこうした形で報われたのが何より嬉しいです。

 

発表題目と受賞理由は以下の通りです。

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題目:MOOC・SPOCを核とした持続的な教育改善・質的向上をどう実現するか

著者:山田剛史,勝間理沙(京都大学高等教育研究開発推進センター),長沼祥太郎(九州大学教育改革推進本部),岡本雅子,酒井博之(京都大学高等教育研究開発推進センター)

選考理由:本論文はMOOC・SPOC等のオンラインコースを中心とする持続的な教育改革と改善について,現状把握と評価,改善に関する議論を行っている.その議論の内容は受講生と教員の両方へのインパクトとして分析し,教育改善と質的向上への示唆を得ているなど実際のMOOC・SPOCを展開することにより蓄積されたものであって,具体的かつ信頼性が高い.オンラインコースに関する現状把握と今後の改善に関する知見は,高等教育機関等に所属する読者が知っておくべきことであり,その有用性が高いものと評価する.以上より優秀論文に選考する.

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表彰式は次回大会(2020年12月@大阪)で行われるということで,せっかくなので発表も含めて参加できればと思います。

 

こうした共同研究もどんどんやっていきたいな。

 

日々精進あるのみ!

 

代わりのきかない怖さ

今日は代わりのきかない怖さに直面しました。

 

朝起きてベッドから出ようとした時に、思いっきり右脚のふくらはぎがこむら返りを起こしてしまい動けなくなりました。普段より酷かったのと、歳のせいで戻りが悪いのともあって、40分くらいはろくに動けない状態でした。

 

午前中は大学院の授業があったので、急いでゼミ生、受講生に連絡して、演習室の鍵を開けて自習しておいてもらう指示を出すことに。その間も、蒸しタオルでふくらはぎを優しくさすりながら回復を早める努力をして。

 

結局、授業にはだいぶ遅れてしまうことになり、受講生には申し訳ない限りでした。

 

今回のようなことが、例えば研修・講演・発表などでの遠方への出張(特に飛行機)の場合や入試業務など、代わりのきかない状況、遅延等が困難な状況で起こってしまったらどうしよう、、とすごく怖くなりました。

 

先週末あたりから持病の腰痛も酷くて、腰も痛いわ、脚も痛いわで、見るも痛々しい姿(よちよち歩き)で今日1日を過ごしました。年々身体にガタが出てくるので、また、修復に時間もかかるので、本当に難儀やなぁと実感します。

 

何より人様に迷惑をかけないように、身体のメンテナンスと不測の事態への心構えはもっとしっかりしなきゃいけないなと思いました。

 

みなさまもお気をつけ下さいませ。

協創の楽しさ

昨日はとある研究助成に応募しました。

 

うちの研究室には多様なバックグラウンドとバラエティ豊かなテーマを有するメンバーがいて、そんな人たちとゼミなどで、社会のこと、大学のこと、教育のこと、学生のことなど色んな議論をします。

 

自分にとっても良い刺激になるし、楽しい時間です。みんな自身のテーマがあって、特に学位論文を控える院生らはそこだけでも大変なので、なかなか難しいのですが、それでも「研究室として、みんなが関われる研究をしたい」といったことを伝えたり、言ってくれたりしていたのもあって、今回トライしたのでした。

 

自分1人だと、日々の忙しさにかまけて、どうしても見送ってしまうことも、他の人と一緒なら頑張るしかないな!と前に進められます。研究室主宰者(PI)なら、なおさら逃げるわけにはいかないです。

 

私は言うて文系の研究者なので、なかなかチームでの共同研究って取っ付き難いところはあったのですが、みんなで議論しながらだと新しい気づきや発見もあるし、視野が広がったり新しい技術を身に付けられたりするので、今後もっと積極的にやっていこうと思います。特に、異なる分野の人と協創できるといいなと思います。

 

結果はどうなるか分かりませんが、いい研究テーマを設定出来たので、やれることはやっていきたいねと話しています。

 

いくつになっても学べる、探究できるってホントにステキなことだなと痛感します。

新年一発目の講演

今日(1/13)は、日本私立看護系大学協会(大学教育委員会)主催のセミナー@アルカディア市ヶ谷 私学会館で講演のお仕事でした。

 

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私学の看護系大学の中堅~管理職の先生方を対象に行われるセミナーで、私は「3ポリシーをふまえたカリキュラム評価をどのように行うか」という演題でお話させてもらいました。

 

定員100名のところ170名の申込があって、会場はギッシリ、熱気が溢れかえっていました。

 

学協会が主導して、教員の能力開発や大学間の交流を図る機会・場作りをされているのは、とても良いことだなと思います。当協会も設立40年以上ということで、こうして実質的に続けられていることが素晴らしいです。

 

看護や薬学、医学などの医療系部局の依頼を受けることも多いですが、学内に独自のセンターを設置していたり、学協会で教育に関する研修・セミナーを体系的・継続的に実施していたりと、とても熱心な印象があります。

 

国家資格の関係で、文科省以外にも厚労省の指定規則や、学会等が定める分野独自のモデル・コア・カリキュラムなど、多方面からの制約・ルールに縛られながらカリキュラムの開発・運用をしていくのはかなり難しいなといつも感じます。

 

今日は講演以外にも、昼食時やグループワーク時など、協会の役員の先生方と色々お話させていただきました。こういう時間が私にとってはとても勉強になるので、有難い限りです。特に現会長の大島弓子先生は笑顔と愉快なお話が絶えないとっても素敵な先生でした。自分からはあんまりしないのですが、帰り際に追いかけて写真を撮ってもらいました。

 

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大変な時代だからこそ、楽しむことを大切に生きていきたいなと、大島先生や意欲的にワークに臨む先生方と関わらせていただき、改めて痛感した1日でした。

 

こうした現場で一生懸命学生のために汗を流している1人でも多くの先生方のサポートが出来るよう日々精進していきたいと思います。

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

 

2020年の幕開けですね。

 

色々とやり残したことはありますが、2019年は教育、研究、社会貢献、管理運営のバランスが比較的取れた充実した1年でした。僕の場合、一点突破型というより、高バランス型を志向するタイプなので、関与する領域も広く、扱う量も多い分、(前者より)どうしても精度が落ちてしまいます。そのことに苦しみや葛藤を常に感じていますが、ある程度腹を括りつつ、だけどそれを言い訳にしないで、一つ一つの精度を上げることにもこだわっていきたいと思います。

 

世の中には不安を煽る情報が蔓延しています。そんな中、子どもたちが安心安全に学び成長出来る、また、個人や社会のウェルビーイングを高める学校教育をいかに実現できるのか。2020年も引き続き、研究や教育開発、人材育成を通じて貢献していきたいと思います。

 

みなさまにとって、2020年が幸多き1年になりますように。

 

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(今年はミッキーイヤー🐭)

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2020年1月1日

山田 剛史