人生考路

個人と社会のウェルビーイングを高める教育と学びを探究する

2019年度最初のゼミでした

今日は、2019年度に入って最初の山田ゼミでした。個別指導は既に始めていますが。社会人も多いので、全員は出られなかったものの、新M1、新D1の2人に加えて、他の先生の指導院生(留学生)にも直前に声をかけて飛び入り参加してもらいました。

 

互いの研究紹介から始めたのですが、急遽思いついて「ビブリオバトル形式」でやりました。1人の持ち時間は5分間、口頭のみ資料なしで、自分の研究の内容、魅力を伝えてもらうというもの。予め準備はせず、ほぼ即興でやってもらいました。学会や懇親会など、専門外のビブリオに簡潔に自分の研究を伝える場面って多いので、そのトレーニングも兼ねて。

 

また、学びの場は出来るだけ楽しくがモットーなので、順番決めにもルーレットアプリを使ってやりましたが、なかなか盛り上がりました。

 

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ちなみに、僕もやりました。

 

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全員のプレゼンが終わってから、誰のプレゼンが1番良かったか、一緒に研究してみたいと思ったか、を発表してもらいました。

 

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票は割れましたが、この人がこの人のを面白いと思ったんだ、といった新たな発見もあって良かったです。

 

ちなみに、忖度して、指導教員の僕に入れようとならないところが、うちのメンバーの素敵な所だと思います(笑)

 

研究を通した教育に携われるのはとても刺激的で楽しいですね。

 

研究は苦しいけど、みんなで切磋琢磨しながら、知的な探究の旅を楽しんでいければと思います。

山田研究室のメンバーが増えました

昨日(4/5)は本学の入学式でした。学部は午前、大学院は午後から、みやこめっせで行われました。

 

「令和」と「平成」色紙掲げる新入生も 京都大で入学式(京都新聞) - Yahoo!ニュース

 

うちの研究室には、修士課程1名、博士後期課程1名の2人が新たに加わりました。早速、2人への研究室オリエンテーションと指導を行い、ついでに入学式会場に送迎しました。

 

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これで、M1からD3まで全ての学年に院生が揃ったことになります。現役社会人や社会人経験者、留学生と多様なメンバーで構成されている上に、テーマもバックグラウンドも多種多様なので、研究室主宰者として、マネジメントはなかなか大変ですが、教員との個別指導に依存せず、院生同士や学外での交流なども積極的に行いながら研究を進めて欲しいと思います。

 

研究室を効果的・効率的に運営するために、色んなことを試行錯誤していますが、その1つとしてこんなツールも導入しています。なかなか便利です。

 

Slack(チームコミュニケーションツール)

機能 | Slack

 

色んな意味で研究を続けるのは大変ですが、問いを見つけて探究する楽しさを味わいながら、生徒学生のための研究をしていって欲しいと思います。

 

僕も頑張らないと。

 

新年度はじまりましたね

新年度がはじまりました。

 

新しい元号(『令和』)も発表されました。

 

大学業界では異動の報告があちこちでなされていますね。学内でも職員の異動があって、今日も私信で連絡(御礼)のメールをいただいたり、「あー、この人ともっと一緒に仕事したかったなぁ」と少々感傷に浸ったりします。

 

私の方は特に変化もなく、今日も年度早々、大学本部でヘビーなミーティングに参加して、今年度も大変そうだな・・・と若干足取りの重たい帰路につきました。

 

でも、嬉しいこともあります。

 

当方の研究室メンバー2人もこの3月で巣立っていきました。当方の研究室のOAおよび教育アセスメント室の研究員を務めてくれた川内亜希子さんは、この4月から神戸学院大学の全学教育推進機構でIRやFDの仕事を専門的に行う部署に講師として着任されました。また、約1年半研究生をされていた南裕美さんは、大阪信愛女学院短期大学看護学科に講師として着任されました。

 

大学院生というカタチではありませんが、私としては、色んなカタチで当方やセンターに関わった人たちが高等教育をよりよいものにするべく巣立っていってくれることを願っています。2人とも大切な教え子です。2人の今後を心より応援しています。

 

別れもあれば出会いもあります。

 

当方の研究室には、新しい大学院生も入ってきます。今年度は、修士課程に1人、博士後期課程に1人です。2人とも現役の大学教職員です。新しい化学反応が起きることを楽しみにしています。

学校から社会へのトランジションを乗り切るために

卒業シーズン、別れの季節ですね。でも、4月になれば新しい出会いもあります。寂しさと期待、不安が入り乱れる時ですね。

 

学校大学から社会に羽ばたくみなさんの移行(トランジション)が少しでも円滑に進めばと思います。

 

ということで、心に留めておくといいかなと思うことを少しばかり記してみます。(特に、真面目で几帳面な新社会人の方へ)

 

トランジションを乗り切るための7tips

  1. 相手を変えようとするのではなく、自分が変わる(過去と他人は変えることが出来ない)
  2. 他者からの評価を過度に期待したり、他者との比較を重要視したりしない(人は人、自分は自分)
  3. 分からなければ聞く、出来なければ頼る(一人で抱え込まない)
  4. 失敗してはいけない、という思考に囚われず、やってみて失敗したら謝る、の精神で(完璧主義は捨てる)
  5. 出来ない理由を考えるより、出来るための方法を考える(「どうせ無理」と思わない)
  6. 経験を楽しむ、あるいは、楽しめるようにする(自分ルールを設定する)
  7. 大事なことの決定を人に委ねたり、口出しさせたりしない(自分の人生は自分で決める)

 

これ以外にも色々あると思うし、それが出来れば苦労しないよ、という気持ちもあるとは思いますが、トランジションを円滑に乗り切って、自分の人生を楽しんでもらえればという気持ちで書いてみました。

 

みなさんの人生が幸せなものになりますように。

共愛学園前橋国際大学での外部評価を終えて

今日(3月27日)は、共愛学園前橋国際大学群馬県前橋市でAP事業の外部評価委員のお仕事でした。委員を委嘱されて3年目ということで、今回は3回目の訪問でした。

 

今でこそ、当該大学(および学長先生)は教育改革先進校(牽引者)として知名度が高くなっていますが、3年前に僕が訪れた際にはまだそこまでの状態ではなかったと思います。初めて訪れた際に、“Kyoai Commons”のセキュリティーゲートがないことや、紹介された新しい学部長が30代前半の准教授の先生だったことなど、驚くことが多く、でも、その理由などを聞きながら、「あ、この大学は本当に学生を信頼している大学なんだ」と思った次第です。それから、あちこちで講演の際に、「共愛はいい!」と連呼していたら、気づけば上述のような状態になっていました。もちろん、僕が言っていたから、なんていうわけではありませんが、やっぱり来たか、というのが率直な印象でした。僕がエンゲージメントを研究する際に意識していた大学のモデルでもあります。

 

今日は、外部評価委員会の前に、COC+事業の一環として「グローカル人材フォーラム」に出席しました。その主役は、学生です。教員も発表はしますが、地域や海外で学んだ学生らが自分たちなりの準備をして発表を行います。最後には、今年度から新たに始まった「KYOAI GLOCAL HONORS」の学生ら(1期生)が英語でスライドを作り、熱心に想いを伝えていました。とても清々しくて、素直な子たちだなと感心しました。こういう学生たちを教育するのはさぞかし楽しいだろうなと思います。

 

終了後、外部評価委員会でした。細かなツールや制度も大事ですが、何より、学生を第一に考え、信頼し、様々な環境や選択肢を用意する先生方がいて、それに応える学生がいる、もうそれで十分じゃないか、と思ったりします。改めて、教育に重要なのはカタチではなく、オモイだなと感じました。

 

その後、高崎駅に移動して、首脳陣らとの懇親会。美味しい食事と熱い議論に花が咲きました。学長の大森先生に、「大学改革を進めるにおいて、大学のアドミニストレーターには、何が一番大事でしょうか」と問うと、「覚悟かな」と答えてくれました。これはずしっときます。でも、この覚悟が随所に現れていることを色んな実践から伺うことが出来ます。組織を作れば、制度を整えれば、実現するというわけではないだけに、なかなか属人性も高く、一般化は難しいのかも知れないけど、こんな大学がもっともっと増えて欲しいなと切に願います。

 

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今回、もう一つ嬉しいことがありました。大学院時代に戦友だった奥田くんと再会できたことです。共愛にいることは分かっていたのだけど、なかなか会うことが出来ずだったのですが、今日十数年ぶりに会えました。思わずみんながいる前で抱きついてしまった。

 

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二次会は、大森学長と奥田くんと3人で飲みに行きました。尊敬する学長先生と大切な友人と年度末最後の出張を締めくくることが出来て、とっても幸せでした。なので、こんな時間にブログを書いています。他にも色んな話をしましたが、この辺で。

 

この大学の動向については今後も注目です。

大学教育研究フォーラムを終えて

3月23日(土)・24日(日)は、私の職場である京都大学高等教育研究開発推進センター主催の第25回大学教育研究フォーラムでした。

 

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最終的には800名弱の参加者に来ていただきました。個人研究、ポスターそれぞれ100件を大幅に超える発表があり、大盛況でした。

年度末のお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。

この時期の京都はホテルを取るのも難しく(しかもべらぼうに高い)、バスが動かないなどご不便も多々かけたかと思います。

 

今回の私の役目は3つでした。

 

1つ目は、1日目の情報交換会での司会。これは大事なお仕事です。150名を超える方にご参加いただき、こちらも大盛り上がりでした。楽しくやりました。

 

2つ目は、2日目の午前のプログラム、溝上さんの特別講演の司会。年度途中に京大を辞職し、桐蔭学園に異動されたこともあり、京大では行わなかった最終講義的な講演としても位置づけていました。そのこともあってか、もう一会場別プログラムが走っていたにも関わらず、時計台百周年記念館の1階ホールは300名を超える参加者が詰めかけました。最初、「最近短い時間で話す訓練させられてるから、90分もかからないかも。早く終わったら終わったでいいんじゃないか」なんて言っておられましたが、話半分で聞いていました。そんなわけはない、と。想定通り、90分でも終わらず、結局、「教育を捨てて教育に戻る」のタイトルにある、教育に戻らない状態で講演が終わりました(笑)あとで、あさがおMLでフォローされていました。僕としては、そういう背景での講演だったので、自ら司会を志願し、「京大お疲れさまでした」「桐蔭頑張って下さい」の気持ちを込めさせてもらいました。溝上さんの異動については、あちこちで色んな憶測が飛び交っているようですが、側で見てきた僕としては全面的に納得のいくものだし、必然的なことだとも思っています。ともあれ、これからが楽しみです。

 

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3つ目は、2日目の午後のシンポジウム「高校から大学、大学から大学院、大学から社会へのトランジション」の登壇者です。僕は「トランジションをどう理解し、学校教育に位置づけるか」と題して発表を行いました。限られた時間でしたが、トランジションウェルビーイングやエージェンシー、エンゲージメントの観点から捉えて、学校教育が果たす役割・意義などについて問題提起を行いました。あまりに時間が短くて消化不良気味ですが、自分的には今後の研究につなげるための整理が出来てそこそこ満足しています。それぞれ非常に大きい概念なので、そのまま細かな研究には落とし込みにくいですが、少しずつ形にしていきたいと思います。

 

講演関係については、後日センターウェブサイトに動画がアップされます。また、ご興味のある方はご覧下さい。

 

フォーラム終了後は、毎年恒例のスタッフらとの反省会と称した懇親会兼送別会。3月で学位を取得して修了する者、他大学等に転出する者、昇進する者など、みんなでメッセージとともに送り出します。もうそんな時期なのですね。

 

4月から新たな生活を送られるみなさま、良き旅を。

東山中高の取組を論文化しました

2016年4月から特別委員として関与している東山中高における組織的なアクティブラーニングの取組が論文になりました。

 

今年度が学校創立150周年ということで、関係する先生方と一緒に形にしようと進めてきました。

 

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澤田寛成・柴田昌平・中村憲幸・山田剛史(2019)「トランジションの視点を加えたアクティブラーニングの実践と課題-共生(ともいき)の精神を備えた主体性の育成をめざして-」『東山研究紀要』第63集

 

この間、猪突猛進で頑張ってきた澤田先生には全体の取組を、エース級の実践者でもある柴田先生(国語)、中村先生(英語)には良質なAL授業の実践報告を執筆してもらいました。私は昨年7月に実施したアセスメントの結果と今後の課題を執筆しました。付録として、3年間の取組や関わってくれた先生方全ての氏名も掲載しています。みんなの汗と涙?で紡いだ論文です。

 

この内容の一部は、日本私学教育研究所の依頼原稿としてももうじき刊行されます。

 

澤田寛成・山田剛史(2019)「東山中学高等学校におけるアクティブラーニングの組織的展開-トランジションの視点を加えた主体性の育成-」『日本私学教育研究所調査資料』

 

論文としてみたときの精度は低いかもしれませんが、私としてはとても清々しい気持ちです。机上の教育論ではなく、文章一つ一つに関係者の顔が見える地に足の着いた実践の記録。個人的には研究という営みの広がりを感じることが出来たようにも思います。

 

そして、また次のチャレンジへと繋げていきたいなと思います。

関与なき改革は空虚である

2月・3月は特に講演や研修、外部評価が立て込む時期なので、色んな大学の取組を知れたり、そこに関わる方々とお話をすることが出来ます。勉強になることも多いですが、考えさせられることも多いです。

 

特に強く感じていることを一言で表すと、

 

「関与なき改革は空虚である」

 

となります。

 

様々な政策が打ち出されて、可視化という名の元に管理的な手法やツールが導入され、現場をガチガチに縛っていきます。

 

政策評価の文脈では、

 

アカウンタビリティのジレンマ」

 

といったことが言われています。

 

この研究を著した山谷先生は、「『評価』によってアカウンタビリティ確保のための作業負荷が増え続け、物理的には本来業務にまわすべき労力を大きく侵食し、本来業務の実績(パフォーマンス)が低下して成果が出ない、いわば本業が無責任になるというジレンマ状況」(山谷清志, 2006)と表現しています。

 

これはまさに現在の大学改革の中で起きていることだと思います。

 

私はこれを「関与(エンゲージメント)」論から解釈・研究している途上ですが、「学生の学びと成長を促すためには、本来教職員による関与が不可欠なのに、質保証が必要という大義名分の元に導入される様々な制度の実装やPDCAを回すための作業負荷があまりに高く、結果的に学生への関与に割く時間はどんどん少なくなっている」という図式が成立します。

 

誰のための、何のための改革(政策、制度、ツール)なのか。

 

大学改革は関与改革に繋がらないと、学生の学びと成長には繋がらないと思います。

 

大学を取り巻く状況が深刻化していくのを止めるための改革が、むしろ大学をより深刻化させてしまわないよう、私たちは理性的に考えないといけないように思えて仕方がありません。

 

(補足)

ちなみに、私は改革反対派ではありません。むしろ肯定派です。また、単に外からべき論を投げつけるスタンスではなく、改革の渦中に身を置きながら考えを述べるというスタンスに立っています。

大学コンソーシアム京都FDフォーラムを終えて

昨日(3/2)・今日(3/3)と大学コンソーシアム京都主催の第24回FDフォーラム@立命館大学でした。

 

私はフォーラム企画委員の1人として、分科会を担当しました。分科会担当者の特権は、自分がやりたいテーマで、話が聞きたい人を呼べる(一定の縛りはありますが)ということにあります。

 

ということで、私がいま最も重要だと感じているエンゲージメントを取り上げ、「学生のエンゲージメントと自立を促すために、大学教職員には何が出来るか」の探究を目的として、午前と午後の計4時間をデザインしました。

 

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この目的を果たすため、学生に関わる専門職(家)の立場からアプローチを試みました。具体的には、アカデミック・アドバイジング(学習支援)(清水栄子先生@追手門学院大学)、心理カウンセリング(学生相談)(杉原保史先生@京都大学)、キャリア教育・支援(家島明彦先生@大阪大学)、の3つの立場で3名の演者に発表をお願いしました。

 

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午前は、私からの長めの趣旨説明をした後、3名の発表を聞きました。みなさん、それぞれの仕事をエンゲージメントや自立と絡めて話すところに一定の難しさを感じられたようですが、とても面白かったです。同じ専門分野の中で議論されることはあっても、分野を超えて共通のテーマで議論出来たことは少ないので、個人的にはとても意義深いものでした。こうした機会をもっと作っていきたいなと思いました。

 

午後は、ワークショップを中心に展開しました。午前の話について「EQトーク」に記した内容を共有した後、学生に対する教育・指導上の悩みや課題について「ピア・カウンセリング」を行ってもらいました。その後、学生のエンゲージメントや自立を促すために出来ることについて、大学・正課・正課外に分けてグループで検討してもらいました。

 

最後は、ICTに強い家島さんからの提案で、「mentimeter」というツールを用いてグループで検討した内容(一部)を全員で共有しました(写真は家島さん提供)。今回のワークで得られたたくさんのアイデアは、何らかの形でとりまとめて、公表出来ればと思います。

 

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ICTはあらゆる場面で効果的だなと改めて感じます。講演・研修などでもぜひ使ってみようと思います。

 

改めて、登壇してくれた先生方に御礼申し上げます。熱心に参加してくれた教職員のみなさまにも感謝申し上げます。また、我々が気持ちよく学び交流できるよう、1年かけて準備してこられたコンソのスタッフのみなさま、本当にお疲れさまでした。

 

これからも、生徒・学生の学びと成長のために、みんなが楽しく学び、交流できる、知恵と元気を得られる、そんな場作りを開発・提供していきたいと思います。

埼玉県立大学の講演を終えて

今日は埼玉県立大学のFD研修会で講演でした。

 

朝の8時に家を出て、電車とバスを乗り継いで、大学に着いたのは12時30分。13時から15時まで講演で、一息着いて、15時30分には大学を出て、再び帰路に。移動に往復9時間、滞在時間は3時間、なかなかハードな1日です。

 

ここで新幹線にちなんだ句を♪

 

『今日こそは、気づけば結局、仕事づけ』

(今日こそは、ゆっくりしよう、寝不足を解消しようと思っているのに、あー、あれやってないなぁ、これだけ片付けて·····としていたら、目的地に着いちゃうというあれです)

 

『二人席、他にあるのに、なぜ詰まる』

(座席を舐めるようにチェックして、割とギリギリに、ここだ!と思って二人席の窓際を予約。乗車したら隣に人が。他にいっぱい空いてるのに、なんで!?というあれです)

 

話を戻します。ハードだったけど、楽しかったです。私が一番大事にしている「学生エンゲージメント」がテーマだったし、講演内に取り入れたディスカッションも盛り上がったし。やらないといけない教育政策絡みの依頼が大半な中、自分の好きなテーマで話せるのは、こちらも熱が入るし、やっぱり楽しいですね。

 

終わってから、年配の先生が手を差し出しながら僕のところに来て、「先生の仰られたことは、全てその通りだ」と暖かいメッセージとともに、固い握手をしてくれました。嬉しい体験でした。

 

終了後、越谷銘菓3点セットもいただきましたが、どれも美味しかったです。

 

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生憎の雨でしたが、とってもオシャレで素敵なキャンパスでした。ドラマの撮影なんかも入るそうです。既視感を覚えたのはそのせいか。

 

次は、週末の大学コンソーシアム京都のFDフォーラム@立命館大学ですね。2日目には、学生エンゲージメントと自立をテーマにした分科会を企画しています。他にもたくさんの分科会がある中、130名の方にお申込いただいております。会場でお会いしましょう。

 

さて、その準備をするとします。今日も気づけば京都かな。

 

そして、自転車操業の日々は続く.......

山田ゼミのAnnual Reflection Day 2018

今日は、山田ゼミ+αのメンバーで2018年度のリフレクションを行いました。

 

京大の吉田泉殿にて、朝から夕方までノンストップでがっつりやりました。

 

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毎月のゼミとは違って、今日はこの1年間に行った研究、教育、社会貢献活動について、エビデンスも持参してもらって、共有しました。研究の進捗状況や次年度の具体的な計画についても共有し、ディスカッションしました。

 

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ちなみに、僕も同じようにリフレクションを行いました。なかなか自分自身の活動を振り返ること、他者に伝えたり共有したりすることはないですから。あと、院生らに偉そうに言うばかりでなく、自分自身が背中で語れるようしっかり結果も出さないといけないですから。

 

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それにしても、うちのゼミ関係者は、研究テーマもそうですが、それぞれ多様なバックボーンを有していて非常に面白いです。僕が変だから色んな人がくるのかな?

 

社会経験があったり何らかの社会的な活動を行っている方が大半なので、人生経験と研究テーマが交差していて、実現上の難しさもあるけど、想いが乗ってくるので、議論にも熱が入ります。

 

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終了後は、百万遍のカフェでまったりアフタートーク。あんなことやりたい、こんなことやろう、とみんなでアイデアを出し合いました。ほとんど研究と関係ないことですが(笑)、研究だけが人生ではないので、「人生も研究も全力で楽しもう!」をモットーに研究室運営をやっていきたいと思います。

今年度も残すところ1ヶ月ちょっと

今年に入って忙しさが暴走気味で、色んなことがあったり考えたりしたこともあったのに、ブログにしたためる暇もなく、、

 

気がつけば、今年度も残すところ1ヶ月ちょっとになりました。

 

修論・博論の口頭試問や院入試、授業や集中講義、それらの採点などの教育関連業務は一通り完了。センター業務では、報告書の執筆や中計の進捗報告などは終えるも、教育アセスメント室の業務はお陰様でたくさん控えています。特に、複数の部局の教学IRや全学の認証評価関連の支援業務は、これから年度末、新年度に向けて慌ただしく動きます。

 

加えて、社会貢献の一環としての学外活動も年度末に向けてラストスパートです。リマインダーと参加のご案内もかねて、講演・研修ものを掲載したいと思います。

 

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1.親和中学校・親和女子高等学校 Shinwa Education Forum2019・講演

【日時】2月19日(火)10:15〜16:00

【場所】親和中学校・親和女子高等学校

【参加者】主に中高の教員、教育関係者

【講演題目】アクティブラーニングの動向と展望~実践的課題を共有し、解決方法を創造する~


2.福井大学FD・SDシンポジウム・講演

【日時】2月22日(金)9:50〜12:00

【場所】福井大学

【参加者】主に学内の大学教職員

【講演題目】内部質保証と教学IR-学修成果をどのように把握し、改善につなげるか-


3.埼玉県立大学FD研修会・講演

【日時】2月28日(木)13:00〜15:00

【場所】埼玉県立大学

【参加者】学内外の大学教職員

【講演題目】大学教育における主体的な学びと学生エンゲージメント


4.大学コンソーシアム京都FDフォーラム・分科会コーディネーター

【日時】3月3日(日)10:00〜15:30

【場所】立命館大学衣笠キャンパス

【参加者】学内外の大学教職員

【分科会テーマ】学生エンゲージメントと自立を促す支援としかけ~学生に関わる専門職の立場から~

【備考】http://www.consortium.or.jp/project/fd/forum


5.兵庫医療大学看護学部FD研修・講演

【日時】3月11日(月)14:00〜15:30

【場所】兵庫医療大学

【参加者】主に学内の大学教職員

【テーマ】学習評価


6.人間環境大学松山看護学部FD研修会・講演

【日時】3月19日(火)13:00〜15:00

【場所】人間環境大学松山看護学部愛媛県松山市

【参加者】主に学内の大学教職員

【講演題目】学生の学びを促す学習評価の方法


7.第25回 大学教育研究フォーラム・シンポジスト

【日時】3月24日(日)13:30〜16:30

【場所】京都大学百周年記念ホール

【参加者】学内外の教育関係者

【講演題目】トランジションをどう理解し、学校教育に位置づけるか(シンポジウムテーマ「高校から大学、大学から大学院、大学から社会へのトランジション」)

【備考】http://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/forum/2018/

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この合間に、複数のAP事業の外部評価委員会や学会の理事会の仕事なんかもあるし、なかなか準備が追いついていないのが現状です。。

 

風邪でもひいたら一発アウトなので、しっかり手洗いうがいをして、この2年ほど毎日続けている「R-1ドリンク」を飲んで(気管が弱くて毎年ひどい風邪から熱を出す私が、飲み出してから大丈夫になりました。オススメです)、頑張って乗り切りたいと思います。

 

みなさまもお身体にはくれぐれもご自愛ください。

講演・研修に込める想い

金曜は大阪経済大学に講演に行ってきました。

 

前半では学習成果アセスメント全般に関する講演を、後半は大経大独自の学生調査の開発に関するWSを行うという形でデザインしました。

 

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FD委員長の先生や事務担当者も、「WSは今までやったことがなかった」「でも念願だった」「だけど不安だった」ということでしたが、結果的には上手くいって喜んでくれていました。

 

任意での参加、センター試験前日かつ夕方からの開催、ということでしたが、後半のWSまで予想以上の方が残ってくれたことにも、安堵し、喜んでくれました。しかも、教員は学部混合で、そこに職員も加わってのWSにしたので、内心ドキドキだったみたいですが。写真にもあるように、みなさんとても熱心に取り組んでおられました。

 

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「WS形式とかうちの大学では難しいかな…」といった不安を抱えているFD担当者は少なくないですが、「大丈夫です」「きっと盛り上がりますよ」とお伝えしています。大学の先生って、粘り強くて負けず嫌い、集中力が高くて実は話し出すと止まらない、方が多いと思います。なので、課題設定と空間演出、ファシリテーション次第で結構盛り上がります。あとは、参加される先生方を信じて、委ねて、自分も楽しむ、これに尽きると思っています。

 

日頃、忙しく頑張っている中で、わざわざ研修に来て、お勉強させられる、上から色々言われる、のではしんどいなって思います。せっかくなので、日頃感じていること、考えていることを吐き出して、共有して、その上で明日からの実践に前向きに取り組むための情報や方法、エネルギーを充填して帰っていただきたいと常々思っています。

 

なので、こちらが一方的に話すだけの講演を依頼されることも多いのですが、出来るだけそうした時間を組み込ませてもらうようにしています。

 

講演が終わってからは、関係者数名との懇親会でした。京阪神なら懇親会に行っても当日中に帰れるから良いですね。やっぱりこうした機会は、本音で色んな話ができるし楽しいです。

 

懇親会の場で職員の方から、「山田先生がディズニー好きだということで、ポスター(最初の写真)に隠れミッキーを入れさせてもらいました」って聞いてよく見てみたらいるじゃないですか。こんなサプライズは初めてです。嬉しいですね。

 

教職員が元気になる、それが日々の教育活動の活力になって学生が元気になる、その結果大学が活性化する、そのための支援をこれからも続けていきたいと思います。

役得

教育開発/支援の仕事は、相手があってのことなので、様々な理由で上手くいかないこともあるという点では、なかなか大変ですが、やっぱり面白いなと思います。

 

それは、やったらやっただけ結果の出る、あるいは思うような結果が出なくてもそれは自分の責任として引き取れる研究とは違うので、すごくモヤモヤしたり、焦りを感じたりすることもあるのですが。

 

教育開発/支援の仕事の最大の旨味は、専門分野を超えて、色んな先生と出会えることです。学術上のコミュニティだとどうしても狭くなってしまいがちですが、学部・学科・分野に関係なく、また、管理職・教員・職員の別に関係なく、教育という共通の切り口で入り込んでいくことが出来ます。

 

今日は、MOOCのアセスメント結果を学内の先生にフィードバックしに行ってきました。うちのセンターではMOOCのコンテンツを一切外注せず、制作・運用しています。これは全国的に見ても例を見ないことです。それだけ内部での制作は大変なのですが、私は教育アセスメント室の業務の一環で、このデータ分析に携わっています。そして、MOOCのコースが終了したら、制作チームと一緒に担当してくれた先生の所に詳細なレポートを携えてフィードバックに行くことにしています。

 

そして、このMOOCを担当してくれる先生方というのは、京大の中でも研究者として一線級の先生ばかりです。世界中を飛び回っている先生も少なくなく、アポイントを取るのも大変です。そんな先生に時間を空けてもらうので、こちらも結構緊張するのですが、みなさん快く応じてくれます。

 

私は、この機会に色んなことを聞いたりします。フィードバックはもちろんちゃんとやりますが、先生がなぜこの研究をするようになったのか、魅力は何か、挫折しそうになったことはないのか、など、調子に乗って色々伺います。でも、とても楽しそうに語って下さいます。

 

今日伺った先生は、高等研究院の松沢哲郎先生(Dr. Tetsuro Matsuzawa 松沢哲郎・京都大学高等研究院特別教授)です。アイ・プロジェクトを始めとするチンパンジーの心の研究で世界的に活躍されており、名誉ある賞も多数受賞されています。

 

そんな先生と1時間程度お話出来る機会はなかなかないので、僭越ながら上記のような質問も色々させてもらいました。一つ一つにこやかに応じてくれただけではなく、ご著者(洋書3部作)を紹介してくれて、熱く語ってくれました。

 

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それだけに留まらず、ご著者もいただいたり、素敵なサインまでいただきました!勉強させていただきます。

 

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こうした先生と話していると、一流の研究者は一流の教育者だなぁと痛感します。

 

何より共通するのは、留まるところをしらない好奇心です。好き、楽しい、もっと知りたい。先生方の中にあるのは、こんなシンプルで純粋な気持ちなんだなと感じます。

 

私自身、本当にそんな気持ちで研究に向き合えているか、考えさせられます。

 

そんな出会いや気づきをもたらしてくれる、教育開発/支援の仕事をしていて良かったな、と思う瞬間です。

 

いやはや、役得役得。

カラダが資本

昨年のクリスマスに受けた人間ドックの結果が郵送されました。

 

前回受けたのが2015年7月だったので、気づけば3年以上も経ってしまいました。

 

この時の人間ドックで、胃について要精密検査と判断され、その結果、ピロリ菌が検出され、慢性活動性胃炎と診断されました。。

 

そこから数ヶ月に渡って除菌をし、結果は「失敗」。数ヶ月後に、また数ヶ月をかけて2回目の除菌をし、今回は「成功」。でも、萎縮性胃炎の状態自体は残るので、胃カメラだけは毎年やって、経過観察しているという悲しい運命です。。

 

今回の人間ドックでも当然胃については「C(要経過観察)」が付いていたわけですが、それ以外にないかどうか内心かなり心配でした。

 

というのも、年々身体がキツくて、体力的にもそうですが、内部にも違和感があるし、何か変な感じを覚えていたからです。

 

なので、念のため、腫瘍マーカーも全種検査オプションに追加しました。結果、そこは大丈夫でホッとしたのですが、、

 

総合判定は…

 

「D2(受診勧奨/要精密検査)」

 

でした。。

 

今度は何?

 

肝臓でした。

 

確かにメタボではあるし、脂肪肝は前から言われてたので、そうなるかな。

 

これから減量して、諸々改善して、3月中に再検査になるので、頑張ってみます。

 

人生100年時代、なんて言われても、もう40過ぎで体ガタガタやで。。

 

みなさんも健康にはご注意くださいね。